海外パビリオンに「黄信号」 万博協会 建設肩代わりを提案

 2025年の大阪・関西万博に参加する国・地域の建てるパビリオンの建設が遅れている問題を巡り、7月13日の会見で博覧会協会の石毛博行事務総長は「海外パビリオンの参加国に対し、簡素化などの提案し、8月末までの回答を求めている」ことを明らかにした上で、「建設の肩代わりはあくまで選択肢の1つだ」と表明した。

 大阪・関西万博では、約50カ国がそれぞれ日本の建設業者と契約し、パビリオンを建設することになっている。デザインや展示に趣向を凝らした海外パビリオンは〝万博の華〟として欠かせない要素だが、大阪市への建築許可申請は7月13日時点で1件も提出されていない。また、建設業者自体決まっていない国が多い。

 国も遅れについて業界団体などに文書で「参加国のパビリオン建設が開幕までに間に合わない場合には、大阪・関西万博が国際博覧会として成立しなくなることが危惧されます」と、危機感を募らせている。