趣味や副業が街の主役に コクヨ「B面」文化祭、グラングリーン大阪で初開催 103組が出展

 コクヨが本社を構えるグラングリーン大阪(大阪市北区)で2日、まちと人の〝B面〟をテーマにした文化祭「CULTURE SNACK(カルチャースナック)’26」が始まった。3日までの2日間、南館1階のバレースペースとPLAT UMEKITAを会場に、企業やワーカーら103組が、普段の仕事とは異なる趣味や関心を生かした飲食、物販、ワークショップなどを展開している。来場者は約2000人を見込む。

多彩なブースを巡り、買い物や交流を楽しむ来場者=2日、大阪市北区

 「CULTURE SNACK」は、会社員としての所属や役割など仕事上の顔を〝A面〟とする一方、個人の趣味や興味関心、副業、地域活動などを〝B面〟と位置付け、その一面を街の中で表現するマーケットイベント。2024年から東京・品川で始まり、これまで延べ6000人超が来場した。大阪では今回が初開催となる。

 大阪開催では、コクヨとグラングリーン大阪開発事業者が企画。塩野義製薬、日本新聞インキなどがワークショップを開くほか、飲食や物販など多彩なブースが並ぶ。東京開催との違いは、グラングリーン大阪の開発事業者も共催者として加わっている点。オフィスや商業施設を横断し、ワーカーを巻き込むイベントは同施設として初めてという。

 コクヨは今年5月、グラングリーン大阪に本社オフィス「KOKUYO HQ(コクヨ・エイチキュー)」を移転。今回のイベントを、社員同士の交流や企業カルチャーの変革に加え、「関西経済圏の活性化」につなげる取り組みの一つと位置付けている。大阪での開催には想定の約2倍の応募があり、103組が出展する。

 会場では、普段は見えない出展者の一面が来場者との接点を生んでいる。コクヨの経営企画部長は、兵庫県丹波篠山市の地域活性化事業に副業で関わる〝B面〟を披露。地元の大学生とともに黒豆関連商品を販売している。活動のきっかけは地元スーパーの閉店で、地域の新たな居場所をつくる取り組みを続けている。会場では「丹波篠山」や黒豆を知る来場者も多く、商品を「試してみる」と購入につながる反応が見られたという。

コクヨの経営企画部長。〝B面〟として地元・兵庫の魅力を紹介するブースを出展した=2日、大阪市北区

 塩野義製薬は、長い歴史を持つ創薬型製薬企業としての〝A面〟とは異なり、社会貢献活動を紹介。アフリカの母子を取り巻く医療や衛生の課題を写真やクイズで紹介するほか、薬の正しい使い方を実験などを通じて学べる体験を用意した。

社会貢献活動を紹介する塩野義製薬のブース=2日、大阪市北区

 日本新聞インキは、一般社団法人ヨシオープンイノベーション協議会の活動を紹介。湿原で刈り取られながら廃棄されていた「よし」を繊維化し、商品として生かす取り組みを紹介した。商品化による収益を湿原保全などに充てることを目指しており、新聞紙を含む既存事業を取り巻く環境の変化を踏まえ、新たな価値を生み出す活動として紹介している。

 グラングリーン大阪南館3階の「天ぷら圓堂」からは、スリランカ出身のスタッフが出展。日本在住10年目で、今回のイベントでは既存店舗で使用している食材などを生かし、オリジナル商品として「天つゆ大学芋」や「はちみつゆずサイダー」を販売している。

スリランカ出身のスタッフが出展した天ぷら圓堂のブース=2日、大阪市北区

 コクヨは、〝B面〟に焦点を当てることで、企業や立場の垣根を越えた人と人とのつながりを生み、街への愛着を育むことを目指している。今回の開催を通じて、社員の新たな一面を知る交流の機会を広げるとともに、グラングリーン大阪を起点とした人のつながりや新たな活動を生み出し、関西経済圏の活性化につなげていく。

グラングリーン大阪に並んだ〝B面〟のブースと来場者=2日、大阪市北区
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