シニア住宅の新たな選択肢
まず始めに「シニア向け分譲マンション」とはどういうものか、おさらいしておきたい。利用権という形で資産性のない有料老人ホームとは異なり、一般的な分譲マンションと同様の「持ち家」でバリアフリーに配慮された設計や分譲マンションならではのハイグレードな設備が整っている。
家事や日常生活の一部を管理スタッフがサポートしてくれたり、提携医療機関による医療サービスを定期的に受けられる。
将来的に介護が必要になったとしても「自分の住まい」なのでそのまま住み続けることができる。売却や賃貸に出したり、子どもに相続することもでき、資産としての価値が残ることが大きな特徴だ。
気になる物件価格は
では本題の価格と購入方法について見ていこう。同物件の価格帯は2450(38平方㍍)~3710万円(61平方㍍)。大日駅周辺は広大な三洋電機冷蔵庫工場跡地が再開発され、イオンモール大日やファミリー向け分譲マンション、保育園などが誕生した。実は同物件の土地は三洋電機関係とは異なる会社の所有地で、借りた土地に建つ「定期借地権型分譲マンション」。「土地を所有しない分、当社が分譲する同等条件のマンションより1000~1500万円割安な設定になっています」と話すのは同物件を販売するサンヨーホームズの岩本将哲マネージャー。
同物件の購入者は65歳以上が大半のため、残念ながら住宅ローンを使うことはできない。ほとんどの人が現金で一括購入しているのが現状だ。しかし、現金が足りない場合やあったとしても「手元に残しておきたい」という人は意外に多いという。そんな人にお薦めなのが自宅を売却し、その資金を活用して同物件を購入する「停止条件付契約」という売買方法だ。
停止条件付契約ってなに!?
まず、自宅を査定してもらい、査定価格に納得できればサンミット大日を購入する。と同時にサンヨーホームズと媒介契約を結び、同社の不動産仲介部門が自宅の売却活動を行うというものだ。
「この契約のメリットは3つあります。①気に入ったお部屋を今すぐに確保できるということ、②契約は3カ月単位の更新で、仮に買主が見つからなかった場合は手付金を返還し、白紙解約ができるということ、③売却活動の期間中にゆっくり身辺整理ができるということです」と岩本さんは解説する。
本当に購入希望者にとってデメリットはないのだろうか。「基本的にリスクはありませんが強いて言えば契約書に貼る印紙代だけですね」と岩本さんは付け加えてくれた。 シニア向け分譲マンションは開発事業者が限られているため、全国でもまだ100物件ほどしかない希少なマンション。同物件は交通アクセスに優れた大日駅前ということで、さらに希少価値が高まっている。竣工から1年が経過し、残り戸数も限られているという。「お金のこと」で躊躇(ちゅうちょ)していた人も、この機会に一度相談してみてはいかがだろうか。
【取材協力】シニア向け分譲マンション サンミット大日/守口市大日東町4-32/0120(340)159