
なにわのみやコンサルティング増田昌代
1972年生まれ。立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA取得)、中小企業診断士。大手IT企業の経営企画室での経験を基盤に、複数業界でのキャリアを構築。東証上場企業の広報IR責任者を経て2024年に独立。データ分析に基づくWEBマーケティング戦略立案と各種補助金活用支援を得意とし、中小企業の持続的成長をサポート。
近年、エネルギー価格や物流費、人件費の上昇が企業経営を圧迫しています。帝国データバンクによると、2025年に値上げされる食品は年間で2万品目を超える見込みです。特に電気料金はコロナ禍前と比べて高い水準が続いており、多くの事業者が固定費の増加に頭を悩ませています。
こうした状況の中で注目されているのが「脱炭素経営」です。かつては一部の先進企業の取り組みというイメージがありましたが、現在ではコスト削減や取引先からの環境対応要請への対応など、経営戦略の一つとして位置付けられるようになりました。

大阪府では、中小事業者の脱炭素化を後押しするため、「中小事業者の脱炭素化に係る自主的取組支援補助金」の公募を実施しています。本制度は、省エネルギー設備や再生可能エネルギー設備の導入を支援し、温室効果ガス排出量の削減を促進することを目的としています。
対象となるのは、大阪府内に工場や事業所を有する中小企業者、個人事業主、医療法人、社会福祉法人、学校法人などです。申請にあたっては、「脱炭素経営宣言」を行うとともに、大阪府へ「対策計画書」を提出する必要があります。
補助対象は、生産設備やコンプレッサー、冷凍冷蔵設備などの省エネルギー設備や太陽光パネルです。例えば、老朽化した設備を高効率機器へ更新すれば、電力消費量の削減に加え、生産性向上や故障リスクの低減も期待できます。
近年はESD投資やサステナビリティ経営への関心が高まり、金融機関や取引先も企業の環境対応を重視する傾向にあります。脱炭素化への取り組みは、単なるコスト削減にとどまらず、企業価値の向上にもつながる重要な経営戦略といえるでしょう。
エネルギー価格の上昇が続く今だからこそ、補助金を活用した設備投資によって、環境対策と競争力強化を同時に実現する絶好の機会といえるのではないでしょうか。

