「笑い」でキタを席巻 吉本「OSAKA COMEDY FESTIVAL」初開催

エンタメ

 吉本興業が常時使う拠点劇場を持たない梅田ターミナル周辺の大阪キタ地区で、21日まで様々な場所を使い「OSAKA COMEDY FESTIVAL2025」が繰り広げられている。

他の参加者に概要を説明する石田(左)

 既存の吉本芸人はもちろん米国や韓国からも大物タレントやプロデューサーが参加。オープニングセレモニーでは、全体のプロデューサー的役割を担うお笑いコンビ「NON STYLE」石田が登場。今回は漫才だけでなくサーカスとお笑いを融合したショーやノンバーバルコメディも手掛けるだけに「英国スコットランドのエジンバラで10日間、ノンバーバルコメディ公演してきました。そこで培ったモノを全部ぶつけてやろうと思います。僕らは星5つの評価もらっていますから。その実力をどんと見せますよ」と気合い十分。

吉本で営業数№1を誇るパフォーマーくまだまさし(中央)

 いかんせん皆が知っている大阪ミナミの本拠地「なんばグランド花月」(通称NGK、900席)に比べ、イベント知名度が未だ低いし、インバウンド客も当て込んだノンバーバル公演は逆に日本のファンからはハードルが高い。今年が初回なので、まずキタの劇場とタイアップ実績を作りたいところ。主会場となる「SkyシアターMBS」はJR大阪駅西口直結のJPタワー6階にあり梅田では最大級の1300席の大劇場。吉本興業大阪本社所管では「クール・ジャパン・パーク大阪」WWホール(大阪城内、1300席)に匹敵し、簡単に満員になる規模ではない。一方で同じく主会場の「HEP HALL」は阪急大阪梅田駅東側のHEP FIVE8階にあり200席とグッと使いやすい。公演自体はすべて有料だが、HEP FIVE近くの「阪急サン広場」で連日無料パフォーマンスを大道芸人が繰り広げるのも特徴。キタ地区には他にも中規模ホールなどが数多くあり、来年以降は規模拡大も可能。

オープニングセレモニー出演者全員でポーズ

 大阪府・大阪市などで作る「大阪にぎわい創出事業実行委」が事業認定しており、ポスト万博を見据え国際エンタメ都市として大阪の玄関口キタエリアをブランド化する思惑も同時に見え隠れする。「今年はあくまで初回で、来年への布石」と割り切った方がよさそうだ。

エンタメショーを演じるドラッグクイーンのIL ROSA(中央)ら

(畑山 博史)

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