堺市は21日、府唯一の世界文化遺産で日本最大の前方後円墳・仁徳天皇陵古墳を上空から一望できる観光気球を10月4日から運航すると発表した。まるで「鍵穴」のような古墳の全景や堺の街並みを地上約100㍍の高さから楽しむことができ、市は新たな観光の目玉としたい考えだ。


当初は2023年春に運航を開始する予定だったが、機体からガスが抜ける不具合が発生し、延期していた。大阪・関西万博の会期に間に合わせることで、国内外の観光客に堺の歴史や文化をPRする。

市によると、古墳群への影響がないかを最初の1年で検証し、問題がなければ7年間にわたって運航を実施する計画で、年間6万人程度の利用者を見込む。気球の運航は、アウトドア施設などを運営するアドバンス(兵庫県豊岡市)が担い、同古墳に隣接する大仙公園(堺市堺区)内に発着場を設ける。
運航時間は、午前10時〜午後6時(10月4〜10日は午後1〜6時)。1回約15分。料金は、大人4200円(ネットでの購入は4000円)、16歳未満3000円(同2800円)。堺市民は、大人3200円、16歳未満2200円。3歳未満は無料。原則年中無休だが、強風や降雨など気球の安全な運航に支障が出る場合は休止する。