志願者約3万4千人、入試倍率1・02倍と過去最低となった今年の大阪府立高入試を受け、メディアは一斉に「府立高の約半数が定員割れ」と、衝撃的な見出しで報じた。背景には2026年度からはじまる高校授業料の完全無償化がある。年収に関係なく無償化の恩恵を受けられるため、私立人気が高まり、公立離れを引き起こしたと多くのメディアが報じた。

ただ、すでに大阪では少子化などに伴う府立高の再編整備が進んでいる。地域から高校がなくなると不便かもしれないが、生徒数の少ない学校より生徒が一定数いる方が教育環境は良くなる。教員・設備も集約でき教育の質も上がる。また、国際教育・ICT・キャリア教育などに特化させることも可能だ。つまり、再編整備で府立高の魅力が高まることも期待される。
現在、再編の対象になるのは、志願者数が3年連続で定員割れし、改善の見込みがない高校だ(府立学校条例)。2027年までの再編整備計画によると、28年度選抜の頃に府立高の総募集人員は3万4920~3万5360人と、23年度よりも2295~2735人少なくなると試算。つまり、1クラス40人で、57~68クラスが必要なくなる計算だ。このため、1学年7学級として計算し、9校程度の募集停止を行っていく予定だ。
〝3年ルール〟が基準だが、当てはまると即、統廃合になるわけではない。「その地域の将来の中学卒業者数や今後の都市計画、近隣の再編整備等の状況なども総合的に踏まえて考慮される」(再編整備課)。
ところで、大阪の高校数は全国に比べて多いのだろうか。各都道府県の15歳人口の概算値を高校の数で割りランキングにしてみると、大阪は高校が少ない都道府県トップ5の水準だった。大阪は他府県に比べ、高校の適正配置が進んでいる地域だと言えそうだ。
■[大阪府立高] 過去5年の競争倍率
![[大阪府立高] 過去5年の競争倍率](https://weekly-osakanichi2.net/wp-content/uploads/2025/04/名称未設定-5-1024x550.webp)
※2021年は3月5日(最終)、22年は3月4日(最終)、23年は3月7日(最終)、24年は3月6日(最終)、25年は3月7日(最終)の数値
※ は競争倍率1・0倍未満(定員割れ) ※数値は学科別ではなく学校全体の募集・志願・倍率(競争率)
※エンパワメントスクールなど一部を省略