大阪・関西万博の運営協会は、来場者の利便性向上を目指し、チケット制度の見直しを発表した。これには、通期パスの割引導入や当日券の販売、さらには手続きの簡素化が含まれ、事前予約が難しい来場者や幅広い層が利用しやすくなることが期待されている。

当日券は万博開催期間中、入場ゲート周辺の窓口で原則毎日販売される。前売り券の販売が「購入手続きが煩雑」といった理由で目標を下回ったことを受け、気軽に購入できる環境を整える狙いがある。
ただし、混雑が予想される日には販売を取りやめる可能性があり、その際は前日までに公式サイトなどで周知する方針だ。
また、新たに導入される「簡単来場予約チケット(仮称)」は、万博ID登録や事前予約が不要で、専用サイトから手軽に購入できる仕組みとなる。このチケットは4月13日から販売開始予定で、利便性の向上が期待される。

一方で、通期パスの利用条件も大きく改善される。これまで午前11時以降に限られていた入場時間が、同9時以降に変更。また、通期パスの有効期限は閉幕日である10月13日まで延長される。
さらに、4月13日から5月31日までの期間中に来場した人を対象に、通常3万円の通期パスが2万4000円で購入できる割引コードも配布される予定だ。この割引コードは当日、東ゲートまたは西ゲート前の案内所でチケットを提示することで受け取れる。
運営協会は、これらの施策が来場者の利便性向上と混雑の緩和につながると期待。また、万博の魅力を高める一環として多くの人に利用しやすい制度設計を目指している。
各国パビリオンの準備が進む中、チケット改善による来場者増加への期待が高まっている。