子どもの「朝ごはんと学力」に相関関係

 年が明け、新学期。入試や学年末のテストが間近になり、子どもが良い成績を収めることができるか不安な保護者も多いのでは。成績を伸ばすには、勉強すること以外にどんなことが大切なのでしょうか。「個別指導キャンパス」代表の福盛訓之さんにお聞きしました。

―子どもの成績を伸ばすためには、家族はどのようなサポートが必要?

 体調管理のサポートです。休みの日でも規則正しい生活を心がけてください。毎日、早寝早起きする環境づくりや、風邪をひかないよう手洗いうがいも重要です。中でも、大切にしてほしいことが「子どもの食事」です。

―子どもの食事について、どういう所に気をつけるべきか?

 食事のうち、特に気をつけたいのが朝ごはんを毎日食べることです。朝ごはんを毎日食べている小中学生に比べて、全く食べていない小中学生の学力は、全国学力・学習状況調査でマイナス20%という低い結果が出ています。算数でも国語でも共通であり、朝ごはんを食べることと学力には相関関係があるようです。朝ごはんは脳に必要なエネルギーなので、毎日しっかりと食べることで午前中の集中力が違うのです。

―食事の習慣は学力にも影響するのですね。他にも、気をつけることは?

 一人で食事をとるか、家族みんなと一緒に楽しい雰囲気で食事をとるかによって、子どもの心身の状況に及ぼす影響が違うことが明らかになっています。一人で食べる子どもは普段の生活でも疲れやすく、イライラすることが多い傾向が見られます。

 また、偏食は意欲や好奇心などの性格形成の阻害要因になるといわれています。子どもの発達に合わせていろいろな食品や料理に慣れさせるようにすると良いです。

―子どもの健康のほか、勉強のためにも家庭の食生活を見直す必要がありますね

 成長期の子どもの食事習慣は、一生涯に渡って健康に生きていくために重要です。また、子どもが効率よく勉強を進め、受験やテスト本番で実力を発揮するためにも、普段の食事を大切にしてほしいと思います。