新阪急ホテル 60年の歴史に幕

 大阪・梅田のランドマーク「大阪新阪急ホテル」が、1月4日の宿泊利用をもって営業を終了した。1964年の開業から60年、建物の老朽化が進んだことを理由に閉館が決まった。

1月4日で営業を終了した梅田の新阪急ホテル。万博期間中は外国人スタッフ用の宿舎として利用される
1月4日で営業を終了した梅田の新阪急ホテル。万博期間中は外国人スタッフ用の宿舎として利用される

 5日の閉館当日は記念撮影や寄せ書きで名残を惜しむ人々が館内に集い、ホテルスタッフへの感謝の言葉が交わされた。正午のチェックアウト時には100人以上が正面玄関に集結。総支配人が「60年のご愛顧に感謝します」と挨拶すると、大きな拍手が送られ、感謝の声が響いた。

 今後は建物が大阪・関西万博の外国人スタッフ宿舎として活用された後、阪急阪神ホールディングスが周辺施設を含む大型再開発を進める予定だ。梅田の街を見守った老舗ホテルは、多くの思い出を残し、静かに幕を閉じた。