昨年5月から「建設工事向けAI気象予測サービス」の開発に着手した大阪ガスと大林組(共に大阪市中央区)が今年3月から、大阪・関西万博の建設工事で同サービスを用いた実証実験を行っている。
大阪ガス独自の気象予測に、現地の気象観測データを学習したAIを組み合わせ、高精度でピンポイントの気象を予測。その結果を大林組が開発した気象情報活用システムを使い、工事現場で使いやすく見やすい形で提供する仕組み。
実験では、同サービスを現場で使ってもらい、使用感や情報提供による効果を検証。気温や湿度、風速などを最小10分単位から最長3日先まで予測できる。
データはスマホのチャットアプリを用い、プッシュ型でメッセージを配信。事務所内に設置したデジタルサイネージにも表示する。この結果、約9割の現場スタッフが「コンクリート工事の調整やクレーン作業の可否、当日の作業工程の調整などに役立った」と回答。早ければ2025年度内に本サービスの実用化や販売を開始し、工事の生産性や安全性の向上に役立てる。