「やすきよ」に「横山ノック 」も 9.15に上方モノマネ演芸会

上方落語協会の大阪での定席「天満天神繁昌亭」の開場18周年記念公演(9月15日に朝・昼・夜の3部制で実施)の概要発表会見が同亭で開かれ、毎回の目玉企画として「上方モノマネ演芸会」行う事を発表した。

漫画トリオのモノマネをする左から小文枝、八方、米団治

予行演習を兼ねたPRで「漫画トリオ」が登場。夜の部(午後6時開演)に出演予定で、真ん中の故横山ノック・大阪府知事を月亭八方(76)、向かって左側のフック(現在の青芝フック)を桂小文枝(74)、同右側のパンチ(後の故上岡龍太郎さん)を桂米団治(65)が演じることに。タキシード姿でで「パンパカパ~ン!! 今週のハイライト!」のおなじみの文句とポーズで高座に上がり、八方はノックさんを模した前髪をひねったカツラで登場、ノックさんが得意だった「タコ踊り」に挑んだ。「当時は何でもできたんやろうけど、今はコンプライアンスの時代やからなぁ」と苦笑。桂文枝から指名され台本も担当する米団治は、上岡さんについて「シュッとして若くて二枚目。なるべく近付きたい。〝ノックさんをイジり倒して首根っこつかんで〟を完全再現したい」とやる気十分。

 繁昌亭は大阪で約60年ぶりの上方落語定席として2006年9月15日に開場、毎年同日に記念興行を行っている。今春から協会理事となった桂三風(63)にとっては師匠で、同じく担当理事の露の都(68)とも親しい前協会長の文枝に2人が相談。「モノマネやれば、面白いんちゃうか?」と即答されたという。今年はスケジュールの都合で人気者の笑福亭鶴瓶や桂文珍、さらに現在の笑福亭仁智・協会長も出演しない。

「モノマネの稽古してますか?」と質問する司会でプログラム担当理事の都(左端)と三風(同右隣)

朝の部(午前11時開演)では「ミルクボーイ」(笑福亭松喬・桂佐ん吉)、「横山やすし・西川きよし」(笑福亭銀瓶・林家花丸)、「人生幸朗・生恵幸子」(桂坊枝・露の都)。昼の部(午後2時半開演)では「今いくよ・くるよ」(桂あやめ・露の陽照)、「かしまし娘」(はやしやかほ・はやしや福・岡野鏡)、「中田ダイマル・ラケット」(林家そめすけ・桂梅団治)。夜の部は他に「横山エンタツ・花菱アチャコ」(桂塩鯛・桂文枝)が登場する。

都と三風は「繁昌亭がオープン直後は連日大入り満員の連続。我々2人が番組編成を担当することになり、課題は〝どうやってコロナ前のレベルにお客さんを戻すか〟が全て。今回のモノマネもそうだが、ファンの立場になって、お金を掛けずに協会員が知恵を出し合って面白い内容にしていきたい」と話している。

(畑山博史)