「コーヒーは鮮度こそ命」焙煎後4日目が頂点!?

 おいしいコーヒーを飲むには何が一番肝心なのか。豆の種類やグレードだろうか、もしくは淹(い)れ方だろうか。

 「珈琲は特別上手に淹れられなくてもいい。まず『鮮度』が何より大事です」と熱心に話すのは、「コーヒーガーデン守口店」オーナーの荻野尚樹さん。大阪メトロ守口駅から徒歩圏内に焙煎所を構えている。荻野さん曰く、「毎朝のコーヒーは抽出にこだわらなくても、豆が新鮮であればおいしいコーヒーが飲めますよ」とのこと。消費期限が長い分、つい大量買いして長期間保存をしてしまう。しかし、どれだけ上等の豆を買っても「大切にゆっくり飲もう」と時間をかけて消費すると、劣化が進行して本来の風味を引き出せていないことになる。普段買っているコーヒー豆もよく見ると3カ月ほど経過したものが多い。

 コーヒーをおいしく飲める期間は、豆に含まれる油脂の酸化を考慮すると焙煎後4日目が頂点で、2週間ほどのあいだに飲み切るのが理想。同店では遅くとも1カ月までに飲み切ることをオススメしている。
 豆を粉にした時点で表面積が7倍くらいに増えるため、さらに鮮度の落ちるスピードは豆と比較して7倍ほど速まる。
 そうなると、多くの人が古い珈琲を日常的に飲んでいることになる。「よく口にするコーヒーの酸味は、豆本来のおいしい酸味というより、古くなって酸化した味なのかもしれませんよ」と荻野さん。

 もっと多くの人に、新鮮な状態でコーヒー本来の香りやおいしさを知ってもらいたいと、京阪守口市駅内に「コーヒーガーデン守口店」をオープン。「百聞は一見に如かず。実際に飲んで、新鮮なコーヒーのおいしさを体感してほしいです」と荻野さんはほほ笑む。
 焙煎所では、コーヒー豆を100g単位で販売。「できれば短期間で飲み切ってほしいので、少量で販売しています」とのこと。「日課として明日のパンや生鮮食品を買うように、フレッシュなコーヒー豆を毎日買う習慣ができたら」と荻野さんは願いを込めた。

モーニングセット(税込み450円)。焙煎所から直接持ってきた新鮮なコーヒーが店舗で味わえる

■コーヒーガーデン守口店/大阪府守口市河原町1-1(守口市駅構内)