人が亡くなると、通夜や葬儀・告別式などを通し、遺族や親族、故人と生前関わりの合った人が集まり悲しさを共有する。一昔前は公民館などで多くの人が参列する姿なども多く見られたが、最近では「小規模」が強調されているようになった。もし家族に不幸があった場合、本当に小規模で良いのか?大阪市鶴見区で40年余りになる三法社の山田さんに話を聞いてみた。
高齢化や核家族化による参列者の減少、また経済的な事情など色々あり、規模を縮小して葬儀を希望する人は昔に比べると多くなっている。だからと言って、〝なんでもかんでも〟安易に小規模を前提にした考え方に対しては「本当にそれで大丈夫?」と感じることがあるという。第一に「何のために葬儀をするのか」「誰のための葬儀なのか」を考えることが最も大切で、故に「故人・家族・親族・友人と、それぞれの視点をバランスよく持っておくと良い」と教えてくれた。
例えば、巷で実際に起きている事例として、親戚や友人を呼ばず身内だけでの家族葬の場合、後に自宅への弔問が増え家族の負担が大きくなったという話は少なくない。また故人と「最期のお別れがしたい」と飛び込みで来た人を断っててトラブルになるケース、もしくは参列を断り切れず来場者を受け入れたことで葬儀の時間に影響がでてしまい収骨の時間を大幅に遅らせてしまった、という話もある。
要するに、「低価格」や「簡単に」といった目先の部分だけで〝小規模にして本当に良いのか?〟という視点が必要だろう。故人を大切に思ってくれている人に失礼があれば、それこそ残念な気持ちが残る。「お葬式は、その人の人生で一度きり、やり直しはありません。だからこそ、大切に、また慎重に考えたいですね」と山田さん。
なお、今回取材した三法社は、いざという時になって慌てないためにも、葬儀の作法や細々とした取り決め、通夜や葬儀での挨拶・弔辞の挨拶の例文集、喪服やお布施のルールなど、一般知識に関しても案内してくれる。葬儀費用のことや、故人の意を組んだ葬儀の事前相談など、気になることがあれば相談してみては。
株式会社 三法社/大阪市鶴見区横堤4丁目12番15号/電話06(6911)9121(代表)/フリーダイヤル(0120)042242