エイブル&パートナーズ(東京都港区)のグループ会社、CHINTAI(同)は同社が運営する女性向け賃貸物件検索サイト「Woman.CHINTAI」のユーザーが選んだ〝住みたい街ランキング2023(近畿圏版)〟を発表した。
掲載された賃貸住宅のうち、検索・問い合わせ数の多かった駅を集計した結果、1位に「大国町」が選ばれた。
「大国町」は難波まで歩いて行くことができ、大阪メトロ御堂筋線、四つ橋線が走り、梅田や天王寺にも乗り換えなしで出られる。交通の便が良い上、周辺の駅に比べて家賃が安いことも魅力の一つだ。飲食店が軒を連ね、スーパーもあるので生活がしやすい。
07年から、大国町駅すぐの場所で不動産会社を営むフリースペース(大阪市浪速区)の山﨑豊治代表は「ずっとこの地に居るのでナンバーワンになった理由がよく分からないが、皆が便利な場所ということに気付いたのかもしれない」と話す。
以前の大国町といえば、夜間にミナミで働く女性や学生の一人住まいが中心だった。今では梅田や本町といった大国町以北に勤める会社員やベトナム人、フリーターなどさまざまな属性が暮らしているという。
春日不動産鑑定事務所(同市中央区)の松田嘉代子代表は「不動産会社が自社顧客の投資先として私募ファンドを組成し、その組み入れ不動産としてターゲットになったのが大国町のワンルームマンションであったことから、大国町駅以北のマンション開発が加速した。そのため供給量が多く、家賃、立地的に若い世代が住みやすい。今後、さらに若者が増えておもしろい場所になるのでは」と推測する。
マンション供給は止まらず、今年8月には駅前にタワーマンション「ザ・クロスシティタワー」が竣工。投資用マンションのデベロッパーがワンルームマンションを建設するなど今もなお開発の勢いは止まらない。「Woman.CHINTAI」を運営するCHINTAIの広報室大石夏美さんは「新築マンションが次々と建設され、かつてのイメージと変わってきている」と話す。
なお、大国町以下のランキングは、2位が新大阪駅、3位が江坂駅、4位が中津駅、5位が松屋町駅。以下は表を参照。
同サイトは、一人暮らしをする予定の女性に特化した賃貸住宅ポータルサイト。対象は20代~30代前半の会社員。未婚で、実家からの独立や一人暮らしの住み替えをする層をターゲットとしている。
(加藤有里子)