「グラングリーン大阪」先行まちびらきが来年9月に決定 中核機能施設は「JAM BASE」

JR大阪駅前に約4.5haの公園 ターミナル駅直結の都市公園では世界最大級

うめきた公園サウスパーク(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

 JR大阪駅北側の最後の超一等地で進む大規模再開発「グラングリーン大阪(うめきた2期)」の一部エリアを2024年9月に先行まちびらきすることが決まった。

 先行して開業するのは、グラングリーン大阪全体のうち、うめきた公園(サウスパークの全面・ノースパークの一部)とホテルや商業施設が入る「北街区賃貸棟」。南街区賃貸棟は2025年春頃、うめきた公園後行工区(ノースパークの一部)は、2027年春頃の開業予定。また、中核機能施設の名称を「JAM BASE(ジャム ベース)」に決定し、先行まちびらき時に開業する。

大屋根イベントスペース(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
芝生広場プレイスメイキング(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
北街区賃貸棟全体(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

 同公園は、JR大阪駅前に誕生する約4.5haの公園で、大規模ターミナル駅直結の都市公園としては世界最大級の規模。三菱地所を代表企業とするグラングリーン大阪開発事業者JV9 社が、「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」をコンセプトに大規模再開発している。

 事業者JVは、今年6月1日に、本公園のパークマネジメントとまち全体のエリアマネジメントを一体的に運営する組織「一般社団法人うめきたMMO」を設立。今後、公園の大屋根イベントスペースや芝生広場を中心に四季折々の非日常体験を味わえる、魅力的なイベントコンテンツの企画・誘致を本格的に開始する。また、本プロジェクトのサステナブル/SDGsや共創等の価値観を踏まえて、まちの魅力と企業価値を共に成長させる制度「MIDORIパートナー制度」(協賛制度)を創設し、参画企業を募集する。

イノベーションを創出する拠点「JAM BASE」

会員制交流スペース(シンサロン)(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

 グラングリーン大阪の中核機能施設となる「JAM BASE」は、大学やベンチャー企業など多様な団体が集い交わることでアイデアやイノベーションが生まれることを目指す。北街区賃貸棟1~9階を中心に、まち全体にさまざまな施設を配置する。

 北街区賃貸棟は4層吹き抜けの会員交流スペース「シンサロン」(4階)を中心に、バリエーション豊かな家具付きオフィス「ジャムスタジオ」(2~9階)や、イベント利用できる大階段(3階)、個人単位で契約できるコワークスペース「ジャムデスク」(6階)、入居者同士の交流を促すキッチンスペース(8階)、各階の活動や賑わいが感じられる3~9階の施設中央部の吹き抜け空間を設ける。
 また、公園内施設には、「ネクストイノベーションミュージアム(仮称)」やスポーツ施設、マルチスペース、エデュテイメント系施設のほか、南街区賃貸棟4階にはMICE施設、健康計測ステーション(仮称)が配置される。
 上下階をつなぐ吹き抜けなど、あえてさまざまな空間構成や機能を〝ごちゃごちゃ〟に混ぜ合わせ、施設名称の由来なったと音楽の即興演奏〝JAMMING〟のように、まち全体で化学反応が生まれる仕掛けとなっている。

 同施設の管理・運営は、オリックス不動産を中心とした事業者 JV で構成する「一般社団法人コ・クリエーションジェネレーター(CCG)」が行う。また、官民一体によるイノベーション支援は、大阪府や大阪市、公益社団法人関西経済連合会、大阪商工会議所、阪急電鉄を中心とした事業者JVが参画する「一般社団法人うめきた未来イノベーション機構(U-FINO)」が担い、CCGと共に運営を行う。

吹抜け空間(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
大階段(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
(仮称)ネクストイノベーションミュージアム(提供:グラングリーン大阪開発事業者)