港区弁天に台湾料理と点心を提供するカフェ「台湾キッチン」がこのほど、オープンした。店主の陳さんは、台湾政府認定の台湾華語（台湾の公用語）教室の主宰であり、台湾点心料理教室を運営する。モットーは「食文化を通じてその国を理解してもらうことが１番の早道」だ。
メインが選べる「台湾屋台定食」は２種類（＝写真）。ほかにも１０００円ポッキリセットやお弁当、お子さまセットを揃える。〝一度は頼んでみたい〟と好評の「台湾アフタヌーンティーセット」は、台湾建築に多い「鉄窓花（てっそうか）」の飾りがついた木製スタンドに１２種類の点心が盛り付けられる。台湾茶や台湾コーヒーとの相性はビッタリだ。「鉄窓花」は台湾の家屋でよく見られ、花模様などが施された鉄製の飾り格子で、店内のあちこちに台湾の情緒が感じられる。
陳さんが日本留学を決意した時、滞在先を東京か大阪で迷っていたという。決め手になったのは、「大阪の情に厚いところ」で台湾に通ずる所があるという。「旅行中、道に迷って途方に暮れていた外国人の私に親切なご婦人が道案内をしてくれ、別れ際には〝飴ちゃん〟までいただいて嬉しかった」と振り返る。
その後、大阪に腰を据えてはや１３年。ことし１０月下旬からは同店の２階で、台湾と日本の食にまつわる無料の展示会を行う。コロナ以前から、台湾の大学で日本食文化の講義をしていた陳さんは「また、台湾にも日本文化を伝えたい」と笑顔で話している。
■台湾キッチン／大阪市港区弁天３−１７−６／電話０６（６６２６）９３６３／https://taiwan-kitchen.com