今春、財団法人化した「人々の幸せ創造協会」(大東市、石川竜三理事長)の研修会「第15回幸せを運ぶ蜂鳥会」が5日、大阪駅前第2ビルであり、仏教史家で真宗大谷派僧侶の大野雅仁さんが「聖徳太子と蜂子皇子、託された日本の未来」と題して講演。「二人の祖父は欽明天皇で、いとこ関係。飛鳥時代、それぞれの立場で仏教の知恵を生かし、民を幸せに導くために、全力を尽くされた」と述べた。

「民の幸せづくりに貢献した」と聖徳太子と蜂子皇子の功績を高く評価した大野さんの見解に、「和の精神を日本に根付かせた聖徳太子は、幸せ運動のお手本」と敬意を寄せる石川会長と、同協会名誉総裁を務めている梨本宮記念財団の梨本隆夫代表理事(旧宮家の梨本家当主)は「共感した」と口をそろえる。
特に、第32代崇俊天皇(西暦590年代、国の主導権争いで蘇我馬子に暗殺される)の血統に当たる梨本名誉総裁は、「蜂子皇子は崇俊天皇の第三皇子。公開の場で語れることが少なかったが、詳しく紹介してもらえてありがたい」と感謝の気持ちを述べた。
崇俊天皇が暗殺されたあと、蜂子皇子は聖徳太子によってかくまわれ、宮中を脱出。丹後から日本海を経て山形県の出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)にたどり着く。羽黒派古修験道の開祖とされ、照見大菩薩として敬愛されている。
大野さんは、飛鳥時代に波乱の人生を生き抜いた二人について「聖徳太子は四天王寺、法隆寺などの建立で有名だが、最初に建てたのは四箇院(しかいん)。日本におけるお寺の始まりとされ、教育、医療、社会事業の施設として機能を発揮。人民を豊かにする実践の場として、寺院のあるべき姿を切り開いたのが聖徳太子です。蜂子皇子は全ての煩悩(ぼんのう)を一身に受けて除去。人々を幸せにするために全身全霊を注いだ。皇子が説いた仏説は、未来に向けて新しい良い時代が来ると念じる弥勒信仰。その精神は出羽三山に生き続けている」と紹介した。
大野さんの講演に先立って、石川理事長が同協会の現状と今後の取り組みについて解説。「一人一人の幸せの願いを、共存共栄の精神で全世界に向けて広げていきましょう」と呼び掛けた。
人々の幸せ創造協会への問い合わせは、電話072-874-5114へ。
