これまでゴジラに関する展示会やコレクションは何度も行われているが、今回の特別展「ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展」は一味違う展示会だ。

7月5日から始まった同展は、ゴジラ映画の撮影が行われたこともある神戸市に立地する「神戸ゆかりの美術館」(兵庫県神戸市東灘区)で9月6日まで開催される。

2024年に生誕70周年を迎えたゴジラは、誕生から今に至るまで数々の映像作品として描かれてきており、それぞれの時代を象徴しながら、手がける監督によって異なる存在として我々の前に姿を現してきたゴジラを一言で定義することは難しい。

しかしそれを試みたのがこの特別展「ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展」なのだ。

同展は映画の枠を超えた多様なアーティストを、ゴジラ映画を生み出した東宝のスタッフが厳選して、各アーティストに自由な発想で、独自の手法を使ってアートとしてゴジラを表現してもらっている。そのため、見た瞬間にゴジラと関連づけられる作品だけでなく、じっくりみて、読んで、聞いてみて、その上で自分の頭で考えないとゴジラとどう繋がるのか分かりにくい作品も展示されている。
現代に生きる国内外のアーティストたちが「ゴジラとは、何か」という問いに対し、自身の答えをアート作品として展示しているという点が非常にユニークで、来場者自身の「ゴジラとは、何か」と対比させたり、そのイメージの違いをぶつけ合うことでより深くゴジラについて探求できる。




記者説明会で説明に立った東宝の宮崎豪氏は「多様なゴジラの解釈があり、それを楽しんでほしい」と語り、ゴジラ THE アートプロジェクトの集大成としての「ゴジラ生誕70周年記念 ゴジラ・THE・アート展」であることや、昨年、東京で開催された際にはゴジラ世代ではない若者やカップルなどが多数来館したことなどが伝えられた。
また、「ゴジラは日本人の心や世相を映す鏡のような存在で、ゴジラのコンセプトは変わらなくても、時代ともにゴジラ自体は変わっていくと思う」と説明した。
私自身にとってもゴジラは、水爆実験や戦後の軍拡に走る世界へのアンチテーゼというイメージが強いが、展示されている作品をみて、さまざまなゴジラがいることを再認識する機会になった。「ゴジラの展示会」という言葉から想像する一般的な内容と比較すると、同展はかなり奥深い思考を要求している気がした。
会場自体はそんなに広くないが、映像作品などもあるため、2時間くらいかけてじっくり鑑賞してほしい展示会だった。

開館時間は午前10時~午後5時。休館日は毎週月曜日(7月20日は開館)と7月21日。入館料は一般2000円、大学生1000円、高校生以下無料。
■展覧会公式サイト https://godzillatheart.com/exhibition
■GODZILLA THE ARTプロジェクト公式サイト https://godzillatheart.com
