キリッと男前な女性シンガー、ゆあさみちるが5年前のメジャーデビュー曲「私の花」をレコーディングし直して再発売した。当時は赤いルージュが印象的な女性っぽいメイクと情熱的な衣装だったが、今は短髪、タンクトップにパンツルックでほぼスッピン。曲調も歌謡曲らしいの歌い方から、ロックの味付けに。気になって心境の変化を聞いた。

「私の花」はプロを目指し弟子入りした花岡優平の曲。ゆあさは用意されたドレスを見て驚いた。「女性らしい衣装とメイクに歌唱。〝違うな〟と感じたけど新人だし何も言えなかった」と告白。元々はシンガー・ソングライターで、コミカルで軽快な曲調が得意。今回のカップリング曲「千鳥足ブルース」は酔っ払いの心情を描き、同様に「一風呂のうた」では地元民が愛する温泉湯船での交流をテンポ良いリズムで表現。

目指すは「独り宝塚」と表現。宝塚歌劇団の男役への憧れを隠さず、スケールの大きな曲をダイナミックに歌うことを意識している。シンガー・ソングライターなのに作曲家の門を叩くのは不思議でもあるが、ゆあさによると「ボクにはあのドラマチックなメロディーラインが出てこない。花岡先生が秋元順子さんに提供している歌を聴いて〝これだ!〟と思った」と言う。そして自身の曲調について「先生からは〝ジャンルにこだわらなくていい。自分の想いを信じて、自分の歌人生をやってみろ!〟と背中を押して頂いた。ボクだけのみちる劇場をやり抜きたい」と意思を固めた。

花岡の生まれ故郷の温泉町・別府(大分)を訪ねた時、遠く離れた生まれ故郷・新発田(新潟)に通じる人情と魂の触れ合いを感じ、生活拠点を移した。「今年の目標ですか? 全国区で歌手として認めて頂いて仕事で上京した際に寝泊まりできる部屋を東京に借りたい。まだ夢ですけど」と照れた。キックボクシングで鍛えた身体は健康そのもの。思い立ったら行動し、心の叫びを歌で表現する姿勢はどこか1980年代に一世を風靡した女性ロック歌手たちをほうふつとさせるから格好いい。

(畑山 博史)
