薄毛ネタから大ブレーク 海原はるか・かなた 芸歴55周年舞台

 在阪の漫才コンビとしては最長、日本全体でも第3位の長寿コンビ海原はるか・かなた(ともに77歳)の芸歴55周年記念公演「はるかなEXPO55」が大阪・ミナミのDAIHATSU心斎橋角座で2日連続で行われ連日大入りの盛況ぶり。

会場通路にはコンビの足跡が所狭しと

 1970年俳優養成所「明蝶学院」を同期卒業し役者を目指した2人。先輩から「漫才コンビ組んで日銭稼ぎや。真面目にやってたら芝居の仕事もそのうち来るから」と言われ、当時人気絶頂の海原お浜・小浜に弟子入り。時代は男子漫才師のアイドル系が人気絶頂だったこともあり下積み時代が続いた。98年に現在の松竹芸能に移籍後、はるかが次第に薄毛となってきた事が楽屋話で大ウケ、たまたま舞台上でかなたがアドリブで息を吹きかけたところ見事にはるかの頭頂部頭皮が丸出しとなり客席は大爆笑。テレビCMなどにも起用され一気にブレークした。

ゲストで登場した「アルミカン」

 最終日の舞台は若手女芸人に人気がある2人らしくピン芸人の紺野ぶるま(38)、くわがた心(24)、はっぴちゃん。(19)をはじめ、お笑いコンビ゙「アルミカン」マッチョ赤阪(41)・さおりん(36)らが駆け付け華やかに。会場内には足跡をたどる写真や台本、衣装などが展示され、2人は若手と共にゲームなどを。

馬役のはるか(右)をスリッパでたたくかなた

 締めの漫才は、かなたが早口で架空実況中継しながらムチ代わりのスリッパで馬役のはるかをたたき、はるかが「ブルルッ」と顔を震わせ馬のまねをする得意の競馬ネタを披露。途中で2人とも1カ所ずつ間違え、終了後は笑顔で「アカンなぁ、肝心なトコでやってもたっ!」と互いに苦笑する一幕も。

紺野(右)の手作りプレゼントに戸惑うはるかかなた

 東京進出のきっかけを作った「よゐこ」有野は元気な先輩コンビを横目に「55周年と言わず60周年まで毎年やったら?」と提案。はるかは「確かに次は60周年ですけど、ちゃんと立って漫才できればエェ。後は1年ずつ2人一緒に元気で頑張ります」と喜びを語った。

(畑山 博史)