ブラジルパビリオンで開催された「ブラジル・コーヒー・エクスペリエンス」というコーヒーのセミナーに参加してみた。
このセミナーは、ブラジルコーヒーの世界に没入できる体験型のプログラムで、ブラジルのコーヒーの歴史、唯一無二の風味、そしてコーヒーの抽出技術などを体験できる上に、ブラジル産のさまざまなコーヒーの試飲までできる充実した内容になっていた。
講師を務めたのはブラジルパビリオンの前でコーヒーを販売するフードトラック運営のコーヒーメーカーの「ハマヤ」畑山裕一氏で、彼はJ.C.Q.A.認定コーヒー鑑定士講師で、ブラジル・サントス商工会議所認定コーヒー鑑定士でもある。
その畑山氏からブラジルのコーヒーについて教えてもらったのだが、コーヒーの産地から始まり、生産環境の違い、豆の種類など、コーヒーショップなどが主催するコーヒーセミナーでは聞けない話が盛りだくさんの内容だった。
焙煎の方法や淹(い)れ方については他セミナーでも聞くことがあるが、今回のセミナーではそれよりももっとコーヒーの根源的なところを学べた。
ブラジルが世界一のコーヒー豆の生産地だということを知っている人はいるだろうが、その生産地がブラジルのどの地域なのか、またなぜその地域なのかなどの説明もあり、ブラジル全土の地図で見るとコーヒーの産地として紹介された地域は小さく見えたが、それだけでも北海道から沖縄くらいの距離をカバーしていることや、ブラジルのコーヒー農園は平地で栽培していて、1000から2000ヘクタールという広大な土地で行われていること、そのため機械を使って豆の収穫を行うこと、収穫時期が乾季に当たるため、果肉をつけたまま乾燥させて後から豆を取り出す方法を採用していること、国内ではブラジル産のコーヒーしかないこと、などが紹介された。
コーヒーは豆の種類のほか、産地や製法、豆の焙煎具合、淹れ方(淹れる時間、水量、温度、粉の量)などさまざまな要素で味が全く違ってくるという説明と、それらを実際に体験できる試飲があり、同じ豆でも淹れ方で味が全く違ってくることが体感できた。
ブラジルパビリオンで、ブラジルコーヒーの話を聞くのはなかなか貴重な体験だった。
同イベントは21日も開催されているが、現状では予約がいっぱいになっている。それでも興味のある人はダメもとで直接現地へ赴いて尋ねてみるのもありかも。