上方落語界唯一の定席寄席として2006年9月に開場した「天満天神繁昌亭」の来場者数が3日、16年3カ月で200万人を達成した。高座上で笑福亭仁智会長(70)から、区切りの入場客となった広島県尾道市の山内理華子さん(34)に記念として全出演者サイン入り色紙や繁昌亭グッズ、天神橋筋商店街店舗から菓子セットが贈られた。
繁昌亭は初年度3カ月足らずで8万人超の来場者があり、13年8月には100万人を達成。その後もリニューアル休館した19年まで毎年11万~16万人と月間1万人超ペースで連日観客が詰めかけた。しかし20年春にコロナ禍で3カ月以上の休館を余儀なくされ、その後も観客は戻らず最近3年間は4万~5万人と往年の半分以下の来場者で推移。
今季の年末年始公演は行動制限が撤廃されたことから、連日満員札止めの盛況ぶりで予想より数日早い200万人達成となった。
仁智会長は「100万人目が名古屋の方、200万人目は広島の方と区切りの時は他県のお客さまとご縁がある。コロナの3年間に若手がじっくりと力を付け、東京をはじめ全国に通用する人気者がどんどん育ってきた。今年は攻めの気持ちで上方落語界を発展させる」と力強く抱負。
セレモニー司会を務めた笑福亭生寿(39)は昨秋の「若手噺家(はなしか)グランプリ」優勝者で、「しっかり盛り上げ、責任を果たします」と表情を引き締めた。