南海電鉄、通天閣を子会社化 「大阪ナンバーワンの街づくり目指す」

 南海電気鉄道は12月4日、大阪の観光名所「通天閣」を運営する通天閣観光を子会社化すると発表した。

 発行済み株式の約70・8%を12月27日付けで南海電鉄が取得する。この資本提携は、観光業の活性化を目指し、大阪・関西万博の開催を前に両社が進めている協業の一環。

南海電鉄の子会社となる通天閣
南海電鉄の子会社となる通天閣

 通天閣は1956年に再建され、大阪の象徴的存在として国内外から多くの観光客が訪れている。現在も観光地として人気を誇り、2023年度の来場者数は約137万人を記録。訪日外国人の増加に加え、万博を前にさらなる集客が見込まれている。

 南海電鉄の岡嶋信行社長は、「通天閣は大阪のランドマークであり、地域のにぎわいの象徴。通天閣と共にエリアの活性化を進め、大阪ナンバーワンの街づくりを目指したい」と意気込みを語っている。

 通天閣観光の高井隆光社長は「通天閣の名称や運営方針に変更はなく、引き続き大阪の象徴として多くの人々に愛される存在であり続ける」と強調。南海電鉄との協力により、通天閣を中心とした新世界エリアの魅力をさらに高め、万博後の観光振興にも力を入れていく方針。