ヒョウ柄衣装で「知らんけど」 中山琉美が大阪ソング 

 大阪で生まれ育った演歌歌手・中山琉美が、大阪のおばちゃんが軽口をたたくとき時の言葉に最後決まって付けるフレーズ「知らんけど」をそのままタイトルにしたCDを発売した。テイチク移籍第2弾でオリコン週間演歌・歌謡シングルランキング第1位(7月8日付け)を取った「玄海哀歌」のカップリング曲なのだが、地元関西でジワジワ浸透している。

中山琉美が新曲「しらんけど」を歌う際の大阪のおばちゃん風ヒョウ柄衣装

 中山は大阪市住吉区の出身。住吉大社で知られ、昔ながらのチンチン電車も走る浪花の原風景の土地柄。性格は自己申告によると、涙もろく大ざっぱでせっかちと大阪の女性そのまま。

 山口県で会社勤めをしている時、たまたまイベントで演歌歌手・黒木じゅんとデュエットする機会があり「うまいなぁ、歌手になったら?」とほめられ、その気になって早速転身したあたり、いかにも大阪人。2020年に当時住んでいた山口市の小さな川を歌った「一の坂恋蛍」で〝葉月忍〟の芸名でCDを出しローカルデビュー。翌年、メジャーレコード会社からお呼びが掛かり本格的なプロ歌手へと転身。昨年6月に現在所属しているテイチク移籍を機に本名の中山ルミから取った今の芸名へと変えた。「以前、仕事で沖縄を訪れ雄大な自然と豊かな人情に魅せられ」、沖縄の旧名『琉球』から1文字をもらった。

大阪の街を眼下に「大好きな故郷、大阪で頑張ります」と話す中山琉美

 CDメインの「玄海哀歌」は持ち味の中低音を生かしたスケールの大きな本格演歌。カップリングの「知らんけど」は同じ作詞・日野浦かなで、作曲・徳久広司のコンビが中山をイメージして軽快なサンバ調でガラッと曲調を変えて作ってくれた。

 「衣装を〝大阪のおばちゃんらしくヒョウ柄のドレスにしよう〟と思ってそういう服がそろう専門店へ行ったんです。そしたら〝あんた、コレ似合うで。コレにし〟と出して頂いたのがコレ」とうれしそう。現在は住まいも大阪に戻り歌手活動に専念。「山口にはデビュー当時から応援して下さる方が多くいらして今も訪れる機会は多い。有り難い事に東京でのお仕事も徐々に増えました。ちょうど真ん中の大阪が移動も便利で暮らしやすい」と笑顔。

中山琉美の新曲「玄海哀歌」のCDジャケット

 「和装の女性演歌歌手の先輩方は有名な方がいっぱいおられます。私はまだプロとしての活動は日が浅いですが、長く歌い続けられるよう頑張ります」と初々しい決意。

(畑山博史)