〝風の出ない冷暖房〟の誕生秘話 FM大阪ラジオ番組で語る開発者の二枝たかはるさん

 風の出ない冷暖房「F─CON(エフコン)」を開発者でもあるFUTAEDAの二枝たかはる社長がこのほど、FM大阪のラジオ番組「U.K.とヒロの世のため後のためラジオ」に登場。従来のエアコンと全く異なる構造をした画期的な冷暖房について熱く語った。

右から二枝さん、パーソナリティーのヒロさん、U.K.さん
右から二枝さん、パーソナリティーのヒロさん、U.K.さん

導入したホテルが日本一に。 書籍「奇跡のホテル」を出版

 エフコンは自然の温度変化と同じように、温度の高い方から低い方に熱が移動する「ふく射」や「放射」といった物理法則を応用。室内に設置したパネルの中に冷温水を循環させ、壁や天井との温度差で熱を移動させ、快適な室温を作り出す仕組みだ。

 番組では、パーソナリティーのU.K.さんが「ホテルに泊まるとクーラーでかぜをひく」と打ち明けると、二枝さんは「私もエアコンの風が苦手」と話し、自身が経営するエフコンを導入した福岡・博多のホテルグレートモーニングを紹介。同ホテルに宿泊したことのあるパーソナリティーのヒロさんは「一切音も出ないし森の空気感だった。人気で予約も取れない」と驚いていた。楽天トラベルでも評価が日本一という。

 開発のきっかけは、二枝さんの次女が悩まされていたアトピーだった。子どもたちの体質改善を目的に温泉水について勉強していたところ、温泉の効果・効能が異なるのは地下にある石のミネラルの違いであることを発見。人間が欲しがるエネルギー、周波数があることを突き止め、石について40年間研究。エフコンの開発に繋がった。その間、九州大などとも共同研究しており、同大教授との共同論文は英ネイチャー紙にも取り上げられ、世界的評価を得ることになった。
 5月には大阪の天王寺区にもエフコンを導入したマンションを開業。福岡に同様の物件がすでに3棟あり、「住めば住むほど健康になるということで、一度入居してしまったら退去しない状況になっている(笑)」と二枝さん。

 エフコンは現在、北海道から沖縄まで120の提携工務店があり、導入物件は1900。海を渡って中国にも2カ所のショールームがあり、上海で20物件が導入しているという。 当初の目的だった二枝さんの次女の体調も改善。「売れる売れないよりも、まずは家族の健康を取り戻したかった。〝努力しなくても健康になれる世の中を作る〟が私のミッション」と二枝さん。

 8月には、ホテル業は素人だった二枝さんが日本一のホテルを作り上げた秘話を紹介する書籍「奇跡のホテル」(ダイヤモンド出版)を出版。「君は命をかけてるね。応援するよ」と声をかけた建築家の隈研吾さんが帯の推薦文を書いている。書籍はアマゾンと全国の書店で販売している。

二枝さんの書籍「奇跡のホテル」。帯の推薦文は建築家の隅研吾さん
二枝さんの書籍「奇跡のホテル」。帯の推薦文は建築家の隅研吾さん