上方落語の常設寄席「天満天神繁昌亭」開場20周年を記念する天神橋筋商店街での『お練り』が行われ、上方落語界で伝説となり慶事に使われる初代桂春団治ゆかりの〝赤い人力車〟を使い、20周年事業総括の前協会長・六代桂文枝、四代目桂春団治、現役最古参66年目の四代目桂福団治が乗り継いで約1・5㌔を協会員約60人と共に練り歩いた。


同商店街での『お練り』は20年前の開場時、10年前の10周年に続き10年ぶり3回目。開場時に車夫役を務めた文枝は「繁昌亭は大阪天満宮の寺井種伯宮司(今年4月、92歳で死去)に今の用地を無償で貸して頂き、天神橋筋商店連合会の土居年樹会長(2016年、79歳で死去)に建設費などでご支援を頂き、フリーアナウンサーの鈴木美智子さん(25年、85歳で死去)に赤い人力車をご寄贈頂き、三代目(桂春団治、16年に85歳で死去)を乗せてボクが引きました。皆さん亡くなられて寂しい限り。20年前は連日大入り満員。コロナ禍以後、当時の活気がまだまだ戻っていません。20周年特別公演9日間はおかげさまでチケットは完売。この勢いを続けて行ってほしい」と期待を込めた。

また20周年を記念して高座前のどんちょうを新調。天神祭をモチーフにした原画は、明治から昭和に掛け活躍した大阪出身の女性日本画家・生田花朝(1978年、88歳で死去)による天神祭の連作から再び採用。総額1500万円の費用は企業からの寄付で賄った。

終了後、笑福亭仁智・協会長は「明日からの20周年記念公演は、若手にとって次の20年のスタート。繁昌亭でますます精進し次世代に引き継ぎ、これからの上方落語を一層盛り上げてもらいたい」とエールを送った。
(畑山 博史)
