大阪府リスキリング支援補助金で次世代型経営を目指す

[プロフィル]
なにわのみやコンサルティング増田昌代
1972年生まれ。立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA取得)、中小企業診断士。大手IT企業の経営企画室での経験を基盤に、複数業界でのキャリアを構築。東証上場企業の広報IR責任者を経て2024年に独立。データ分析に基づくWEBマーケティング戦略立案と各種補助金活用支援を得意とし、中小企業の持続的成長をサポート。

 物価高騰や慢性的な人手不足、そしてデジタル化の加速。企業を取り巻く外部環境は、この数年で大きく様変わりしました。とりわけ深刻なのが、生産年齢人口の減少です。大阪府が令和元年8月に公表した「大阪府人口ビジョン策定後の人口動向等の整理」によると、大阪府の生産年齢人口(15〜64歳)は、2015年の約542万人から45年には約400万人へと、約26%減少する見込みとされています。人材確保が一層困難になる中、既存人材の付加価値をいかに高めるかが、企業の持続的成長を左右する重要なテーマとなっています。

 こうした背景を受けて大阪府が実施するのが、「大阪府中小企業従業員人材育成支援補助金(通称:大阪府リスキリング支援補助金)」です。本制度は、物価高騰や人手不足など厳しい経営環境にある中小企業が、生産性向上を目的として行う外部研修の受講費用の一部を補助するものです。

 対象となるのは、大阪府内に本店または事業所を有する中小企業等で、社外の研修実施機関が提供する研修を従業員に受講させる事業者です。研修種別は、①建設・運輸分野、②デジタル技術分野、③そのほかに簿記やCAD、語学など、業務に直結する実践的な研修が想定されています。

 補助率は研修種別により異なり、①建設・運輸分野および②デジタル技術分野は受講料の4分の3、③それ以外の研修は2」分の1となっています。③は受講者1人あたり20万円が上限です。1社あたり延べ10人まで申請でき、会社として取り組みやすい制度となっています。

 人材育成は短期的な成果が見えにくい投資です。しかし、補助金を活用することでコスト負担を抑えつつ、将来に向けた確かな布石を打つことができます。人手不足の時代だからこそ、「人への投資」を継続できる企業が、次の成長ステージへの扉を開くのではないでしょうか。

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