国会議員の定数削減をめぐり、日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が議論を主導している。吉村知事は、自民・民主両党が過去に比例80削減や45削減を掲げながら実現しなかったと指摘し、「約束を放置すれば政治不信を招く」と批判する。11月18日の会見では、自身が比例復活で初当選した経験に触れ、「自分がゾンビ議員だったとしても削減すべきだ」とも語った。
一方、定数の削り方を巡っては、各党の立場が割れている。維新は比例代表を中心に約50人減を求めるが、立憲民主党などは「小選挙区も含めた議論が必要」と反発。比例削減が新規政党の参入を狭める恐れがあるとの指摘もあり、制度の在り方には慎重論も根強い。
さらに、自民党内では削減を将来の課題とする〝プログラム規定〟案が浮上し、吉村知事は19日の会見で「ごまかしだ」と反発した。ただ、定数削減は与野党の合意形成が不可欠で、臨時国会での成立は見通せない。
国会の規模をどう考えるかは、民意の届き方にも関わる。議論の行方を、府民がどう受け止めるかも問われそうだ。
国会の〝人数〟どう捉えるか 吉村知事の比例削減案に賛否
