
12月2日からの健康保険制度の切り替えにより、従来の紙やプラスチックの保険証は原則として使用できなくなる。今後、医療機関で保険診療を受けるには、「マイナ保険証」か「資格確認書」の提示が必要となる。
マイナ保険証とは、マイナンバーカードに健康保険証の機能を登録して利用するもの。顔認証付きカードリーダーが設置された医療機関や薬局の窓口で、その場で登録できるほか、スマートフォンやパソコンからマイナポータルにアクセスする方法、セブン銀行ATMでの手続きも可能だ。いずれも無料で、所要時間は数分程度とされる。
一方、マイナ保険証を利用していない人には、「資格確認書」が保険者から無償で郵送されている。多くの加入者には10月下旬までに発送済みだが、未着や紛失の場合は、勤務先の健康保険組合や市区町村の国民健康保険窓口に問い合わせ、再発行を求める必要がある。形式はカード型、はがき型、A4型などがあり、保険証と同様に使用できる。
厚生労働省は、来年3月末までの暫定措置として、期限切れの保険証を持参した場合でも、医療機関が保険資格を確認できれば、保険診療の対象とするよう通知している。ただし、この措置は一時的なものであり、4月以降はマイナ保険証または資格確認書の提示が不可欠となる。
制度移行を目前に控え、必要な書類の確認と手続きを早めに済ませておくことが重要だ。

