
©Tourismus Salzburg GmbH / Günter Breitegger
まるで〝世界がひとつの輪にギュッと詰まった〟関西万博。遠い国々がぐっと身近に感じられ、「行ってみたい」と思った方も多いはず。そんな中でひときわ目を引くのが「オーストリア館」。赤と白の五線譜をかたどったオブジェは、ひと目で〝音楽の国〟と伝わる。ウィーン少年合唱団の名は広く知られているが、ウィーンと並ぶ音楽都市として知られるのがザルツブルク。その魅力をオーストリア大使館観光部に聞いてみた。

ところで、9月25日に万博会場フェスティバルステーションで「ザルツブルク・マリオネット劇場」が21年ぶりに来日し、人形劇『サウンド・オブ・ミュージック』を上演するのをご存じだろうか。ユネスコ無形文化遺産に登録されたこの人形劇は、精巧なマリオネットを12本の糸で操り、熟練の人形遣いが命を吹き込む独自の舞台で知られている。今回は予約不要で一般観客も鑑賞できる機会となっている。

©Salzburger Marionettentheater
ザルツブルクはモーツァルトの生誕地として名高い音楽都市、同時に映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台としても世界に知られている。『ドレミの歌』『エーデルワイス』などの名曲を生んだこの映画はアカデミー賞5部門を受賞し、公開からちょうど60年を迎えた今も世界中のファンを魅了し続けている。

©Oesterreich Werbung/ Daniel-Ordelt
市内を歩けば、マリアと子どもたちが駆け抜けた「ミラベル宮殿」のバラのアーチや、ピクニックに向かう途中で渡った「モーツァルト小橋」に出会える。マリアが修道女として暮らした「ノンベルク修道院」、長女リーズルとロルフが愛を歌ったガラスのあずまや(今は「ヘルブルン宮殿」に移築)、子どもたちが湖に落ちた「レオポルツクロン宮殿」も映画の名場面そのままに残っている。石畳の「レジデンツ広場」や「メンヒスベルクの丘」の眺め、「カラヤン広場」の馬の洗い場、旧市街を走る馬車まで、街全体が映画の世界そのもの。

©Schlossverwaltung Hellbrunn/ Foto Sulzer
グルメでは、モーツァルトも愛したと伝わる1492年創業のシュティーグル社のビールをはじめ、ザルツブルクの山々をイメージしたスフレ「ザルツブルガーノッケルン」や、スパイスを効かせたホットドッグ「ボスナ」も人気。伝統的なカフェやバーに立ち寄れば、音楽の都らしいひとときを味わえる。

©Tourismus Salzburg GmbH
郊外のオーベルンドルフは「きよしこの夜」誕生の地。冬には市内各所でクリスマスマーケットが開かれ、幻想的な光景が冬の街を彩る。

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