乙女文楽の伝承者・吉田光華さんの公演、11月9日に開催

プロジェクションマッピングとのコラボレーション企画

 昭和初期に大阪で誕生した、乙女文楽の伝承者・吉田光華さん(大阪市東住吉区)が、初めて挑むプロジェクションマッピングとのコラボレーション企画「縁あって乙女文楽 吉田光華」が11月9日、京都市中京区の京都創造ガレージで開かれる。

 乙女文楽は大阪・新世界の通天閣周辺で誕生庶民の。庶民の娯楽の一つとして親しまれていたが、戦争で、いつしか衰退。その後、1992(平成4)年に関係者の熱意が実り55年ぶりに復活し、その意思を継いで、吉田さんは「貴重な上方文化を後世へ」と活動している。

 女性が1人で人形を操る乙女文楽は、3人の男性が一体の人形を扱う文楽と異なり、遣(つか)い手の女性は、三味線の糸でつながっている人形を、命を吹き与えるかのように操作。浄瑠璃の伴奏に合わせて、表情豊かに舞い続ける人形を、食い入るように見つめるファンも多い。

 30年近いキャリアを誇る吉田さんは、伝統に独自の感性をプラスして、ざん新な作品を相次いで発表。今回のプロジェクションマッピングを活用した舞台もその一環で、最先端の機器とアートスタッフの技術が注ぎ込まれた映像が、どんな幻想的な人形浄瑠璃の世界を演出していくか楽しみだ。鼓の藤舎鷹紀(とうしゃたかのり)さんとの共演も注目される。

 開演は午後2時半から(開場は同2時)。入場料は6000円(税込み、土産付き)、問い合わせは電話075-254-7229、京都創造ガレージへ

11月9日に開催の「縁あって乙女文楽 吉田光華」のポスター
タイトルとURLをコピーしました