かに道楽の料理人500人が技競う 第31代〝かに切りチャンピオン〟に道頓堀東店・石原さん

第31代かに切りチャンピオンに輝いた「かに道楽道頓堀東店」の石原泰輔さん

 かに道楽(本社・大阪市)は10月7日に開催した「第31回かに切り大会」で、第31代チャンピオンに道頓堀東店の石原泰輔主任(37)が輝いた。全国約500人の料理人の頂点に立ち、「早くて・きれい」な包丁さばきで会場を沸かせた。

 大会は1994年に始まり、今年で31回目。全40店舗で行われた予選会を経て、タイム上位24人が決勝に進出した。審査は、かに6肩の切り上がりを競う形式。脚の切断角度や関節部分の仕上がり、爪の割れ具合など細かく採点し、ペナルティーを含めた合計タイムで順位を決定する。

 当日は静まり返った会場に、包丁がまな板を打つ「トントントーン」という音が響く。選手たちは緊張の中、日々の修練の成果を発揮し、手に汗握る真剣勝負を繰り広げた。

年に一度のかに切りチャンピオン決定戦

 かに道楽では、鮮度を最優先に、切り上げから提供までの時間をできるだけ短くすることを重視している。調理人にとって「早く・美しく切る」技術は、欠かせない基本技の一つだという。

 優勝した石原主任は「上司や先輩方のアドバイスのおかげでここまで来ることができました。日々〝きれいにする〟ことを心掛けており、気付く力が仕事の精度を上げると思っています」と喜びを語った。「今回の経験を糧に、今後も丁寧に仕事に取り組み、期待に応えたい」と意気込みを見せた。

 石原主任は1987年12月31日生まれ、岡山県出身。入社19年目。「臥薪嘗胆」を座右の銘に掲げ、趣味は料理。「きれいにすること」にこだわりを持ち、日々包丁と向き合っている。

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