半世紀ぶりに日・タンザニア交流復活

守口市・早苗幼稚園

 守口市の学校法人吉川学園・早苗幼稚園(吉川歩実理事長)の園児ら40人が7日、大阪・関西万博のイベント広場「フェスティバルステーション」で行われたタンザニアとの交流イベントでダンスを披露した。きっかけは1970年の大阪万博で同園の園児らがタンザニアの催しに出演していたことが、前園長の遺品から見つかったメモや写真で判明し、半世紀ぶりに交流がよみがえった。
 メモによると、「お祭り広場」で約240人の園児がタンザニア国旗と日の丸の小旗を手に踊りを披露したが、その後の経緯を知る関係者はいなかった。
 そこで現理事長の吉川歩実さんが「もう一度、守口からタンザニアとつながれないか」と考え、タンザニアの在大阪名誉領事・鴻池一季氏(元鴻池組会長)に相談。鴻池氏の仲介で駐日タンザニア大使館ともつながり、昨秋には大阪・南港でタンザニア大使と面会し、2025年万博での共演が決まった。
 前回万博当時、ダンスを披露した尾寺裕子さんもイベントにかけつけた。「当時のことはほとんど覚えていませんが、こうして国際交流に関わっていたなんて、感慨深いですね」と話す。守口の小さな園がつないだ国際交流の絆が、半世紀の時を超え、再び大きく動き出す。

2025年大阪・関西万博でテーマソングにあわせて法被姿でダンス
1970年大阪万博での国旗ダンスの様子 写真=早苗幼稚園提供