75歳保険料引き上げ 財源の一部を「出産育児一時金」に導入

 後期高齢者医療制度で、一定収入のある75歳以上の公的医療保険料を段階的に引き上げる改正案が4月13日午後の衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決された。参院に送付され、今国会で成立する見通し。

 引き上げは2024~25年度に段階的に実施する。引き上げる分は、高齢化の進行で膨らむ医療費や、子どもを産んだ人への給付「出産育児一時金」の増額の財源に充当する。

 今回の改正案は従来型の社会保障制度を、経済力に応じて幅広く支え合う内容に見直す全世代型の改革の一環。24年度は75歳のうち年金収入が年211万円超の人が対象、25年度からはさらに年153万円超えに拡大すると規定し約4割が負担増となる。

保険料引き上げと出産一時金の相関イメージ