放課後、帰宅した子どもらが宿題を持ち寄り、地元の商店や寺などに集まる「宿題カフェ」の活動が広がっている。門真市民文化会館ルミエールホール(門真市末広町)を管理するNPO法人トイボックスが、2016年より子どもの居場所づくりや地元の大人との繋がりを作るために開始したもので、普及するにつれ思いもよらない効果が現れている。
公的セクターでは発見が難しい、生活や学習に問題を抱える生徒や世帯を早期に発見し支援に繋げる役割や、「学校には行けないけど、宿題カフェなら」と不登校児が友だちとの情報交換に使うケースもあった。
元々駄菓子屋だった「二島わくわくクラブはやせ」は、地元ボランティアで芋ほり体験を行う。Wifiが設置される浄徳寺(=写真)は、宿題を終えると学校から配布されたパソコンでタイピングの練習や、動画を見ながらダンスの練習が始まる。住職の池田唯信さんは「境内の段差を利用してダンス大会ができるかも」と話し、新しいイベントや活動に意欲的だ。ルミエールホールの別府尚武館長は「週に一回宿題をしただけで成績が上がるわけではないけど、ここで知り合った大人との関りに楽しみを見つけたり、終わった宿題を親に見せて褒めてもらったり、ささやかな〝いいこと〟が積み重なると、子どもたちに勉強習慣が付くのでは」と期待を寄せる。