リーガロイヤルホテル大阪 13年ぶりの全面改装 レストラン「リモネ」が装い新たに

 大阪・中之島の老舗ホテル「リーガロイヤルホテル大阪(大阪市北区)」が13年ぶりの大規模改装を進めている。12月1日にはレストラン「オールダイニング・リモネ」が開業以来初の全面改装を終えてリニューアルオープンした。

店内はゆったりくつろげるソファ席を充実させ、300人規模を収容
店内はゆったりくつろげるソファ席を充実させ、300人規模を収容

 改装の目玉の一つとなる同レストランは「ビュッフェ」「カフェ」「バー」の3つのゾーンで構成。以前のシックなインテリアから、白と観葉植物のグリーンが映える明るい空間に生まれ変わった。クッション性の高いチェアやソファも増え、よりゆったりと過ごせるようになっている。

 タイル貼りのユニークな円形空間「ラ・ロンド」は英国人陶芸家バーナード・リーチ氏のアドバイスをもとに、建築家の吉田五十八氏が建築デザインを手がけた。昼はスイーツビュッフェ、夜はバーとして利用可能だ。

90周年を祝う来年1月16日からは「世界中の小さな物語」をテーマに大阪や世界各地の料理を計画。ディナービュッフェは選べるメインディッシュがテーブルにサーブされるほか、クスクスやキヌア、フムスなど要望の多いヴィーガンメニューも充実させる。

昼はスイーツビュッフェ、夜はバーとして利用できる「ラ・ロンド」
昼はスイーツビュッフェ、夜はバーとして利用できる「ラ・ロンド」

 一方、ホテルの顔とも言えるメインロビーでは、チェックインカウンターの位置を変更し、広がりのある空間を実現。2019年に復活させた開業当時の紅葉柄の手織りじゅうたん「万葉の錦」との一体感にも配慮している。ロビーから見えるラウンジ奥の庭園の景色も健在だ。

 約1000の客室も順次、内装を一新。コーポレートカラーのロイヤルグリーンの壁に、床面には中之島を流れる川の水面をイメージしたカーペットが敷かれ、快適さと高級感を向上させた。家具や備品も入れ替え、全室にはミニバーも設置している。

リニューアルした客室

 副総支配人兼ホテルマネージャーの福島正晴さんは「約5カ月間の改修を経て、老朽化していたハード面の競争力を高められた。ホテルの伝統を大切にしつつ、さらにサービスの質を高めていきたい」と話していた。今後、メインラウンジのリニューアルも進め、来年2月には全ての改装が完了する。

 同ホテルがランドマークとして存在する中之島5丁目地区では、高さ200㍍クラスのタワーマンションが2棟、計画されているほか、オフィスビルやホテルなどの建設も予定されている。31年春には関西空港と直結するなにわ筋線「中之島駅」の開業も控えており、エリアの魅力はさらに高まりそうだ。