北区・扇町で「自然栽培」を知るイベント 

木村秋則さん。一連のエピソードは「奇跡のリンゴ」というタイトルで映画化も。

 世界で初めて無肥料・無農薬のリンゴ栽培に成功した農家・木村秋則さんの講演会と、自然栽培に関するドキュメンタリー映画「種まいて水やって 自然栽培パーティ!」の上映会が、12月8日午前9時30分から午後4時15分まで「カンテレ扇町スクエア(大阪市北区扇町2丁目1−7)」で行われる。

映画「種まいて水やって 自然栽培パーティ!」

 同イベントは「自然栽培」の魅力を多くの人に知ってもらおうと企画された。自然栽培とは、農薬・肥料を一切使用しない栽培法のことで、自然環境への負荷が少ないことから徐々に注目を集めている。当日は、日本における自然栽培の第一人者でもある木村さんのほかに、自然栽培農作物の卸・小売販売を行う「ケイフィールズ」や、不登校の子どもの居場所に農業を取り入れる「トーキョーコーヒー大阪あべの」の担当者もパネラーとして登壇する。また、農作物の販売などのブース出店も予定されている。

 実行委員の一人である坂東諭さんは、箕面市でいちごの自然栽培を行いながら、初心者も参加できる農業コミュニティ「大阪自然栽培農学校」を運営し、大阪で自然栽培の魅力を伝える活動を行っている。坂東さんは「農水省の推計では、現在の日本の農作物は99%以上が『慣行栽培(農薬や化学肥料を使用する従来型の栽培方法)』です。自然栽培は旬でない時期の出荷や大量生産が難しいというデメリットがあります。でも、なにが起きるか分からない現代、世界情勢や気候変動によって今のような慣行栽培が難しくなる状況が来るかもしれません。日本の食を守るためにも『農業の多様性』を保つことが大切だという思いで自然栽培の良さを発信しています」と話している。

 チケット料金は、講演会+映画チケットが3500円、講演会のみが3200円、映画のみが1700円。特設サイトで購入可能。https://peatix.com/group/16387102