日本舞踊の祭典「なにわの彩2024」(関西アクティング協会本部主催)が19日、大阪市中央区の国立文楽劇場大ホールで開かれ、満席の会場は、流派を越えて師匠や家元が繰り広げる競演に熱く盛り上がった。
同本部は、20年余り前に発足。「浪花から日本舞踊を大衆文化として盛り上げ、大阪を元気にしたい」と、創立した松尾達彦氏(故人)の理念に沿って毎年、開催。文化の秋を象徴するイベントとして、親しまれている。
今回は「岩村流」「藤和流」「桐流」「夢華流」「紀乃元流」「香扇会」など各流派がエントリー。トリを務めた花柳與桂さんは「瑞兆守護東 辰」を演じ、「これぞ日本舞踊の真髄」と言える、重厚な演舞で観客を魅了した。また、若柳吉翔さんは「勧進帳~加賀安宅関~」で、舞台にかける気迫が伝わるようなスケールの大きな演舞を披露。「吉翔」の声援とともに盛んな拍手を浴びた。