大阪市旭区に一風変わったお菓子製造メーカーがある。〝古き良き伝統や味〟を現代にアップデートする「一創堂」だ。
かつ豊臣秀吉が大阪城防備のため、道路を数回屈折させたと伝わる〝関目七曲〟、歴史ある湾曲した街道にある古民家をリノベーションした本社の入口には昭和レトロな雰囲気のお菓子缶が並んでいる。
例えば、人気の「大坂万福」シリーズは〝幸福を招く〟とされる縁起物「福助」が2025年に開催される大阪・関西万博をイメージさせる艶やかなデザイン。缶の中には懐かしい〝かりんとう〟を有平糖で包む「かりんぽい」が一口サイズで入っている。関西では天神さまに奉げた菓子として「奉天」とも呼ばれ、口に入れるとカリっとした飴の中にサクサクと香ばしい味わいが特徴のお菓子だ。味はイチゴ、抹茶、チョコの3種。
代表取締役の野杁(のいり)氏は「福助は江戸時代に実在した人物で、摂津国の佐太郎がモデルとの説があるんです。古き良き大阪の魅力をお菓子と共に引き出していきたいです」と思いを語った。
■一創堂/旭区高殿4丁目9-5/電話06(7777)4704