継承者不在で「墓じまい」が増加 墓じまいの〝その後〟が大切

墓じまいの後に〝再納骨〟を

 近年、「墓じまい」をする人が増加している。全国の墓じまい件数は、19年~21年の間で毎年12万件前後を推移していたが、22年になると約15万件と急増した(厚生労働省調べ)。「墓じまい」とは、お墓を撤去、更地にし、その使用権を墓地の管理者に返還することで、文字通りお墓を処分することだ。

 なぜ、墓じまいをする人が増えているのか。理由の一つとして少子高齢化や、最近では代々引き継いできた墓を継承する人がいないことが挙げられる。
 継承者不在といっても単に子世帯や親戚がいないという理由だけでなく、「墓が遠方ある」「子世帯に負担を掛けたくない」という声が多いようだ。

自宅の近くに遺骨を引っ越し

 生まれも育ちも大阪市在住のOさんは、先祖代々の墓だけが九州にあり、墓参りをするために新幹線で移動し2泊3日はかかっていた。最近は、自身も両親も歳を重ねており行くだけでも大変になっていた。そこで、「元気なうちにやっておこう」と一念発起し「墓じまい」を行った。現地の墓石は撤去し、遺骨のみを大阪の自宅近くの霊園に移動した。自宅から通いやすい霊園に再納骨することで、結果的に墓参りをする機会が増えたという。

 一般的に「墓じまい」をするときは以下の選択肢から検討するケースが多い。①合祀の墓に入れる、②墓石と遺骨を移転する、③遺骨のみを移動し新たな場所に再納骨するーの3点だ。

 関西を中心に霊園・墓石を扱う「加登」には、前述の通り、年々墓じまいの相談が増えているという。同社は遠方にある墓の現地調査から、「改葬許可書」の申請などいった手続きのアドバイス、墓じまい後の再納骨の紹介先と、一通りの段取りをトータルでサポートしている。

「墓参りが楽しみになった」「家族で集まる機会が増えた」

 同社は墓じまいの際に「取り出した遺骨を次にどこで供養するのか」という課題の解決に注力しており、「墓じまいは墓石の撤去で完結とするのではなく、大切な先祖や家族の遺骨を近くに埋葬して供養してほしい」と話している。

 加えて、同社広報担当者は、「忘れ去られることが本当の意味での『死』であるといわれています。供養文化のリーディングカンパニーとして、先祖や両親をいつまでも供養できる場を提供することで、『大切な人を永遠に大切にできる世界』の実現を目指しています」と力を込める。

 同社は、関西エリアで200を超える霊園・墓地を展開。供養の種類が豊富で、バリアフリーの公園墓地や、都心で駅近の納骨堂、最近話題の樹木葬、永代供養墓、ペットと共に眠れる墓など多種多様な供養のあり方を提供している。

 利用者からは「お墓が近くにあることで、家族と集まる機会が増えた」「墓じまいは大変そうで後回しにしていたが、意外とスムーズにできた」と満面の笑みで話している。

▼加登が提供する、さまざまな供養の方法

駅近の全天候型納骨堂=大阪ふくしま霊廟(大阪市福島区)、大阪みやこ霊廟(大阪市都島区)
ペットと眠れる樹木葬=大阪霊園「追憶の庭」(大東市)
遺骨の一時預かり供養

<取材協力>加登/フリーダイヤル(0120)898818
■墓じまい専用HP
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■加登の無料相談会
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