動物の遺棄・虐待は犯罪です―。ペット飼育のモラルなど動物の諸問題を知ってもらおうと、「第37回動物と生活を考える展」(NPO法人「関西動物友の会」主催)が、北区梅田の大阪駅前第2ビル5階大阪市総合生涯学習センター「ギャラリーA」で開かれた。3月13~22日まで開催。
日本の動物への接し方・付き合い方は他の動物愛護先進国と比較すると数十年遅れているという。会場では、年間3万頭以上の犬・猫が管理所で殺処分されている現実を紹介した写真パネルや解説文が展示され、来場者らは商業目的の犬猫繁殖業や実験施設での動物、産業(畜産)動物に対する命を軽視した厳しい実態を学んだ。また、併設展として、大阪・釜ヶ崎(あいりん地区)の日雇い労働者・野宿者に献身的な医療活動を続け、34歳の若さで不審死した矢島祥子さんの写真展「日雇い労働者・野宿を生きる人達のために…ある医療従事者の軌跡」も展示され、来場者の関心を集めていた。
同友の会代表の津田憲志さんは、「犬・猫たちの不幸な命〟を作らないためにも愛情を込めて最期まで責任をもって飼っていただきたい。また、矢島医師の写真展は野宿者に捧げた彼女の道のりは関西の我々こそが知るべき事柄だと疑わないのが開催の趣旨です」と話している。