吉本新喜劇・間寛平GM(74)が、新年度から65周年記念の全国ツアーが始まるのを前に定例会見で「今までは20代12人で組んでいる『秘蔵っ子』を前面に出していたが、4月からは〝中堅座員を前に出してくれ〟と会社にお願いしている。それでもアカンかったら本人の将来のために引退勧告も辞さない」と厳しい口調で語った。
一昨年にGM就任以来、まず座員総選挙とネタバトルで内側から切磋琢磨をさせ新座長2人を生み出し。昨年は20代座員のユニット「秘蔵っ子」で若手育成に取り組んできた。2年前に109人いた座員は自己退職などで2、3人が去ったが、いよいよ停滞する中堅の無名座員にメスが入る。「40歳、50歳になって舞台出番もなく、誰にも知られていない座員もいる。65周年全国ツアーにこうしたメンバーをどんどん連れて行く。どこまでやれるのか、僕や座長、そして本人が将来を見極めないと」とふるいに掛ける作業であることを認めた。
この日も「秘蔵っ子」のメンバーで、ネタバトルでのユニット「なんでもいいよ!!」では2年連続で準優勝のホープコンビ・筒井亜由貴(30)と小林ゆう(25)をはじめ、単独公演に初挑戦する入澤弘喜(28)らが登壇。
新喜劇女優では「今年の顔」として活躍する島田珠代(53)のようにギャグで笑いを取るタイプが目立ちがちだが、一方で美女ヒロインも欠かせない。
座員総選挙では小寺真理(32)、鮫島幸恵(34)、高橋靖子(56)のトリオが2年連続で上位ランクインし根強い人気を示す。小林は美女ヒロインの系譜を継ぐ若手のトップランナー。バレエで鍛えた体幹の柔らかさを生かし155㌢の小さな体をいっぱいに使う動きが持ち味。4月28日夜には「新喜劇セカンドシアター」で『大人の入学式~一夜限りの60分~』と題して初の独り芝居にも挑戦。「ネタバトルでは2年連続で〝惜しかったね〟と回りから言われて悔しい、今年こそ優勝する。総選挙でも中間発表でランクインしていても最後は消える結果の連続。今年は必ずランクインします」と若者らしく意欲を前面に押し出し日々の舞台に挑む。
(畑山博史)