寝屋川市の香里ヌヴェール学院小学校(東山さゆり校長)で、大阪府の伝統工芸品に指定されている堺線香に親しむ特別授業が開かれた。児童らが職人の手ほどきを受けながらお香作りに挑戦。教室にビャクダンの香りが広がると「和室のにおいがする」「いい香り」と元気な声が飛び交った。
特別授業は、日本の伝統・文化振興会(川本隆史代表)が小学4年を対象に2日に分けて実施。第1日は川本代表が製品として完成するまでの手間やアイデア、価格設定について講義した。
第2日は製作体験で、大阪府伝統工芸士である奥野晴明堂(堺市堺区)の奥野浩史さん、敷島線香(同区)の鈴木壮一さん、東芳堂(同区)の冨田和弘さんが指導。児童らは原料の生地を棒で薄くのばし、動物やハートなどの型でくりぬき、オリジナルの「印香」作りを楽しんだ。
初めてお香に触れた渡辺司君(9)は「線香が手作りと知り、びっくりした」、野村侑生さん(10)は「上手に作れたので家族に見せたい」と笑顔で話していた。