将棋日本シリーズJTプロ公式戦の準決勝第一局・大阪大会を翌日に控え、対局する佐々木勇気八段と斎藤慎太郎八段が25日、高槻市役所を訪れ、濱田剛史市長に対局への意気込みを語った。2人は2004年に奨励会へ同期入会した間柄。子どものころには「テーブルマークこども大会」にも参加しており、今度はプロ棋士として子どもたちの前で対局する。

大阪大会は26日、大阪市住之江区のインテックス大阪で開催される。将棋日本シリーズJTプロ公式戦は、前回大会の優勝者やタイトル保持者、前年度の獲得賞金ランキング上位者ら12人が参加し、6月から11月にかけてトーナメント方式で争う。
表敬訪問では、協賛する日本たばこ産業(JT)大阪支社の嶋田有里菜支社長があいさつ。文化支援事業として将棋に関わっていることや、翌日に大阪大会の準決勝が行われることを紹介した。同日に子どもを対象とした「テーブルマークこども大会」も開催されることに触れ、「将棋の街・高槻」として、参加する子どもたちを大切にしながら将棋文化を広げていきたいとの思いを語った。
また、佐々木八段と斎藤八段がともにテーブルマークこども大会の出場経験を持つことにも紹介した。
明日の対局を前に佐々木八段は「関西将棋会館の道場で腕を磨く子どもたちのおかげで、将棋界の未来が明るくなっています」と語り、修業時代から高め合ってきた斎藤八段との対局を「楽しみ」とした。高槻市で開かれる将棋大会にも触れ、「これで将棋が盛り上がれば」と期待を込めた。
斎藤八段は、来場者や関係者への感謝を述べるとともに、対局環境が充実していることに触れた。高槻には関西将棋会館があることから「素晴らしい環境」と話し、大阪で行われる準決勝で指せることへの思いを語った。
大阪在住の斎藤八段は、自身も子どものころ、テーブルマークこども大会に参加した後、プロ棋士の対局を見たことがプロを目指すきっかけになったと振り返った。「今度は自分が子どもたちに対局を見せる立場」と話し、来場者に楽しんでもらえる対局にしたいとの思いを語った。
濱田市長は、JTの大会が将棋ファンから期待されている大会との認識を示し、全国で将棋を盛り上げる取り組みが地域にとっても喜ばしいことだと歓迎。今後も大会が継続されることへの期待を表明し、「2人の準決勝が今から楽しみ」と激励した。
その後の懇談では、プロ入り前からの交流や奨励会時代、小学生時代の大会参加などを振り返ったほか、近年活躍する棋士、タイトル挑戦、戦型や作戦の流行、研究の進め方などについて意見を交わした。
作戦によって有利、不利になったとしても、それだけで勝敗が決まるわけではなく、終盤で盛り返す力が重要になることや、棋士によって自由に指すタイプ、一人で研究するタイプなど、研究や交流のあり方にも違いがあることなどが話題となった。
また、佐々木八段からは東西の棋士について、関東は研究熱心、関西は力勝負という印象があるとの話も出た。一方で、近年は関西の棋士に活躍する棋士が多いとの見方も示された。
懇談の最後には、両棋士から濱田市長へ色紙と扇子を贈呈。3人は記念撮影に臨み、翌日の大一番を前に表敬訪問を終えた。
大阪大会では、子どものころに同じ大会で将棋を指した経験を持つ2人が、今度はプロ棋士として大舞台に立つ。
