
映画「X-MEN」や「トランスフォーマー」などを手がけたハリウッドの映画プロデューサー、トム・デサント氏が7月28日、大阪府庁を訪れ、吉村洋文知事を表敬訪問した。デサント氏は「大阪はロサンゼルスと兄弟のようなエネルギーを持つ街」と評価し、日本の漫画やアニメを世界へ発信する拠点として大きな可能性があるとの考えを示した。
初めて大阪を訪れたデサント氏は「東京より緑が多く、都市と自然が調和している。人々も陽気で親しみやすく、ロサンゼルスとよく似ている」と印象を語った。自身もニューヨーク近郊で育ち、現在はロサンゼルスを拠点としていることから、「夢を追う人たちが集まる街という点でも共通している」と話した。
会談では、日本の漫画やアニメの可能性についても言及。「かつてハリウッドではコミック映画は成功しないと言われていたが、『X-MEN』がその流れを変えた」と自身の経験を紹介。漫画、アニメ、実写映画へと展開することで作品のファン層は世界へ広がるとし、「大阪がその物語を発信する重要な場所になれる」と期待を寄せた。
また、映画産業は俳優や監督だけでなく、大工や美術、衣装、運送、宿泊、飲食など幅広い仕事を生み出し、地域経済への波及効果が大きいと説明。カナダ・トロントなどを例に挙げ、「映画産業は街全体を活性化させる力を持っている」と強調した。

さらに、代表作「トランスフォーマー」は日本企業・タカラトミーが生み出したコンテンツであることにふれ、「日本の物語には世界を魅了する力がある。今こそ日本発の作品を世界へ届ける時期だ」と訴えた。世界が分断される時代だからこそ、「共生や自然との調和を大切にする日本の価値観が必要とされている」との持論も語った。
吉村知事は、大阪が食や文化、スポーツ、歴史など多彩な魅力を持つ都市であり、「映画のロケ地や作品制作を通じて世界へ大阪を発信したい」と応じた。また、2030年秋ごろに開業予定の大阪IRにも触れ、「エンターテインメントは大阪の重要な柱。協力できることがあれば積極的に支援したい」と述べた。
会談の最後にはデサント氏から吉村知事に、米国カリフォルニア州サンディエゴで毎年夏に開催される世界最大級のポップカルチャーの祭典「サンディエゴ・コミコン」で限定配布された「トランスフォーマー」のポスターと、「X-MEN」第1作の撮影で使用されたホログラム入りスタッフパスが贈られた。デサント氏は「同じチームとして大阪を盛り上げたいという思いを込めた」と語り、映画を通じた新たな連携に期待を寄せた。

