高校生ビジコン 南近畿7チームが全国「ベスト100」に選出

出演者らで記念撮影

 関西大学梅田キャンパス(KANDAI MeRISE)で12月26日、日本政策金融公庫が主催する「第13回 高校生ビジネスプラン・グランプリ」南近畿地区の発表会が開催された。過去最多となる5640件の応募があった同グランプリにおいて、「ベスト100」に選出された同地区(大阪、奈良、和歌山)の5校・7チームによるプレゼンテーションが行われた。

 発表会では、「ベスト20」に入選となった和歌山県立神島高等学校(同県)のチーム「地域を学ぶ『神島塾』」をはじめ、「ベスト100」に入選した大阪桐蔭高等学校「SWIMMY。」、大阪府立三国丘高等学校「ブレーション」、同校「PULSE」、四天王寺高等学校(大阪府)松本咲和さん(個人)、同校「コミュラル」、奈良県立五条高等学校(同県)「奈良県立五条高等学校ビジネス部」の計7チームがプランを発表。

 またコメンテーターとして三根早苗氏(パワーエンハンスメント代表)、岡島卓也氏(大阪産業創造館シニアコンサルタント)、菅沼名津季氏(bactorico代表)、東大悟氏(アニバーサリーボイス代表)の4氏が招聘され、プレゼン後に鋭い論評と熱烈なエールを送った。

和歌山・神島高「神島塾」 全国ベスト20

 「ベスト20」に選ばれた神島高のチーム「地域を学ぶ『神島塾』」は、紀州の名産・梅干しを作る過程で廃棄する調味液に、市場に出せない規格外野菜を漬け込んだ「和歌山のめぐみピクルス」を開発。新たな利益を創出しながら、加工を地元の福祉業者と連携することで、持続的かつ地域の活性化につながる、実現可能なプランを提案した。

全国ベスト20に選出された和歌山県立神島高校チーム
副賞として、それぞれのプランをイメージしたオリジナルトートバッグが贈られた

体験格差に着目 個人参加の挑戦

 また、本発表会で唯一の個人参加となった四天王寺高・松本さんは、環境によって子どもたちの間で発生する「体験格差」に着目した。子どもたちの「やりたい・学びたい」体験を提供する場所として、シャッター街など地域の空きスペースや大学生ボランティアなどの地域人材を活用するビジネスモデルを発表。体験格差をなくしながら多角的なメリットを生み出す発想で、会場を驚かせた。

プレゼン中の四天王寺高校 松本咲和さん

 閉会挨拶に登壇した同公庫特別参与かつ南近畿地区統括の田上和彦さんは「最後まで発表をやり遂げた姿にとても感動した。大学生、社会人になるとたくさんの壁にぶち当たると思うが、今日の経験やこれまで活動を応援してくれた存在を思い出して、実りある未来に向かって突き進んでほしい」と語った。

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