多くの来場者でにぎわいを見せた大阪・関西万博。これを契機に都市開発の動きが一段と活発になり、今年も大阪各地で新施設の開業が相次いだ。そして2026年も、キタとミナミで大型施設のオープンが続く。来年開業する主な4施設をまとめた。

国内最大級キャラクターゾーン誕生へ 「LUCUA SOUTH(ルクア サウス)」4月始動

JR大阪駅直結の商業ビル「サウスゲートビルディング」(大阪市北区)の上層階に、新館「LUCUA SOUTH(ルクア サウス)」が来年4月初旬に開業する。運営はJR西日本SC開発で、ファッションビル「ルクア大阪」はこれにより「ルクア」「ルクア イーレ」「ルクア サウス」の3館体制となる。
サウスゲートビルの10~15階部分を活用し、10~13階には人気キャラクターショップが集まる「LUCUA キャラクターズワールド」が登場。ポケモンセンターオーサカやニンテンドーオオサカなどが集結し、国内最大級のキャラクターゾーンとなる。翌27年秋には14~15階にレストランゾーン「LUCUA SOUTH DINING」もオープン予定。大丸梅田店は地下2階〜地上9階部分に縮小し、30年ごろのグランドオープンを予定している。
御堂筋の玄関口に新たなツインタワー 「淀屋橋ゲートタワー」来年開業

商都大阪の玄関口・淀屋橋で進む再開発「淀屋橋駅西地区市街地再開発事業」。大和ハウス工業や住友商事などが手掛ける地上29階・地下2階、高さ約135メートルの高層複合ビル「淀屋橋ゲートタワー」が今年12月に竣工し、来年開業を迎える。
御堂筋沿いの基壇部には屋上庭園を開放。大川町公園など周辺の自然環境と調和させながら、開放的で賑わいのある空間を創出する。800平方㍍超のサービスオフィスや、カルチュア・コンビニエンス・クラブとプラスが連携するシェアラウンジも設ける。今年6月に開業した「淀屋橋ステーションワン」とツイン構成となり、御堂筋北端を象徴する景観を形成する。
御堂筋の新拠点「(仮称)心斎橋プロジェクト」「THE GATE HOTEL 大阪 by HULIC」 6月先行開業

ヒューリック、竹中工務店、JR西日本不動産開発らが進める「(仮称)心斎橋プロジェクト」は、御堂筋と長堀通が交わる心斎橋交差点の北東角に建設中。地下2階~地上28階、高さ約132㍍の複合施設で、その中の「THE GATE HOTEL 大阪 by HULIC」が来年6月に先行開業する。
16~28階に位置するホテルは客室223室、最上階には大阪の街を一望するルーフトップバーを備える。低層部にはラグジュアリーブランド店舗、中層には多彩なオフィスを配置。旧心斎橋プラザビルやフジビル跡地を含む一帯が、大阪ミナミの玄関口にふさわしい新拠点として生まれ変わる。

複合再開発「(仮称)本町4丁目プロジェクト」「ソラリア西鉄ホテル大阪本町(仮称)」冬に先行開業

大阪メトロ御堂筋線と四つ橋線、中央線の結節点である「本町駅」直結のエリアでは「(仮称)本町4丁目プロジェクト」が進行中。相愛学園の本町学舎D棟・E棟と旧第二有楽ビルを一体で建て替え、地上26階・高さ約124㍍の複合ビルとして来年3月に竣工予定だ。設計・施工は大成建設が担当する。
高層棟に学園施設とオフィスが入居。中層棟に入居する「ソラリア西鉄ホテル大阪本町(仮称)」は、同年冬に先行開業予定。教育・ビジネス・観光が交わる新拠点として注目される。さらに「相愛小路」や「結広場」など街とつながる空間設計を施し、本町エリアのにぎわい向上を目指す。