すしでつながる富山と北九州 〝大阪夏の陣〟で連携協定イベント 「KITTE大阪」2階の「JPカフェ」で開催

富山県と北九州市のすしを楽しむ来場者

 富山県と北九州市、そしてJR西日本による「すし連携協定締結イベント〝大阪夏の陣〟」が26日、大阪・梅田の商業施設「KITTE大阪」2階の「JPカフェ」で開催された。両地域の寿司約180人分が来場者に振る舞われ、〝すしの食べ比べ〟を楽しんだ。

 本協定は、6月に富山で開かれた「すし会談」で生まれた構想「すしのゴールデンルート」を具現化するもの。寿司文化を軸に両地域の交流人口を増やし、観光振興へとつなげる狙いがある。記念すべき第1歩として舞台に選ばれたのは、大阪・関西万博で注目を集める大阪だった。

 イベントでは、富山県から「粋鮨」が紅ズワイガニや甘エビの昆布締めを、北九州市から「平四郎」が真サバの胡麻タレやヒラメの柚子おろし乗せを提供。来場者は4貫を食べ比べ、「どちらの地域に行ってみたいか」を投票した。これは9月から始まる第2弾のコラボ企画(10月31日まで開催予定)の先行体験ともなった。

左から北九州市「平四郎」と富山県「粋鮨」の両スタッフが商品をPR
会場で提供されたすし。左から北九州市「平四郎」のヒラメの柚子おろし乗せ、真サバの胡麻タレ、富山県「粋鮨」の紅ズワイガニ、甘エビの昆布締め

 協定締結式では、新田八朗富山県知事、武内和久北九州市長、JR西日本の石原利信金沢支社長、山内崇福岡支社長が登壇。「豊かな自然と魚介を誇る富山」「鮮度に厳しい市民に育まれた北九州」、それぞれの寿司文化をアピールした上で、両地域とJRが連携し、新たな観光ルートをつくる方針を示した。

すし連携協定の締結式。左からJR西日本の石原利信金沢支社長、新田八朗富山県知事、武内和久北九州市長、山内崇福岡支社長

 会場ではトークショーやガチャ抽選会も行われ、来場者を楽しませた。さらに「KITTE大阪」2階の「HOKURIKU+」では、富山の「氷見うどん」「しろえびカレー」、北九州市の「かしわうどん(小倉)」「銀河鉄道999焼きカレー」などが期間限定で購入できる(8月31日まで、なくなり次第終了)。富山・北九州の名物を一度に味わえる特別企画となっている。

「KITTE大阪」2階の「HOKURIKU+」で両地域の名産をPRするスタッフ

 また連動企画として、28日までJR大阪駅「旅立ちの広場」に縦2・1㍍、幅約7・2㍍の大型プロモーションパネルを展示。両地域の魅力を広く発信している。

JR大阪駅「旅立ちの広場」に大型プロモーションパネルを展示

 「大阪夏の陣」を皮切りに、富山と北九州の寿司文化を結ぶ新たな観光ルートづくりが本格的に動き出した。両首長は「寿司といえば富山」「すしの都・北九州」と互いの強みを掲げつつ、「どちらか一方でなく両方を楽しんでほしい」と呼びかけた。