十三の新たなランドマーク構想 阪急の新線計画など期待高まる 

大規模開発でポテンシャルを秘めた街

 「十三」界わいは、元・淀川区役所跡地一帯に「官・民・学」による複合開発や阪急の新線構想、淀川河川敷の整備などで注目を集めている。そんな街の魅力を編集部が掘り下げてみた。

阪急阪神不動産による地上39階建て、総戸数712戸のタワーマンション「ジオタワー大阪十三」の完成予想図(阪急阪神不動産提供)

梅田までわずか1駅 将来の新線計画に期待高まる

 十三は阪急3線のハブターミナルとして高次元の利便性を誇っている。阪急京都線を使えば、大阪梅田駅までわずか1駅で、神戸・宝塚・京都全てにダイレクトアクセスできる。
 さらに、JR新大阪駅ー十三駅間や、十三駅ーJR大阪駅間の地下ホームを結ぶ阪急の新線構想も検討されている。阪急は、なにわ筋線を経由し、関西国際空港まで乗り入れる方針を打ち出しており、近い将来、十三の交通アクセスはさらに便利になる見通しだ。

区役所跡地で複合開発 十三の新たなランドマークに

 十三駅からほど近い、元・淀川区役所跡地一帯で「官・民・学」による複合開発が進められている。東側敷地(約7300平方㍍)には阪急阪神不動産が地上39階建て、総戸数712戸のタワーマンション「ジオタワー大阪十三」のほか、市立図書館や保育学童施設、スーパーマーケットなどを整備。1階には約2400平方㍍の緑豊かな公開空地を設け、多世代が集い、新たな交流を生み出す「街のランドマーク」を創出する。

地域交流の場としての活用が期待される公開空地

豊かな自然がすぐそばに 淀川河川敷でさまざまなアクティビティ

 都心への優れた利便性だけでなく、自然豊かで潤いある住環境を享受できるのも十三の魅力の一つ。初心者でも安心の手ぶらキャンプが楽しめる「淀川キャンプフィールド」をはじめ、毎月第一日曜に開催される「淀川アーバンマルシェ」、ウオータースポーツなどさまざまな水辺のアクティビティを提供する「淀川アーバンフロント」など多彩なイベントが開催されている。大阪の夏の風物詩「なにわ淀川花火大会」も見逃せない。

淀川アーバンフロントの様子

感性を刺激するグルメがずらり 生活を彩るショップが目白押し

 十三には、地域で長年支持される人気店やおしゃれでSNS映えも抜群のニューフェイスなどバラエティー豊かなグルメが勢ぞろい。フォアグラやトリュフなどの高級食材をリーズナブルに食べられる「リストランテ バル ヴァリオ」は編集部の注目スポット。大阪を代表するグルメとして知られるみたらし団子の「喜八洲総本舗」や「ねぎ焼やまもと」も身近に。店主たちの温かく、親しみやすい人柄もこの街ならでは。

リストランテ バル ヴァリオ

切れ目のない子育て支援を実施

 淀川区の人口構成は20~40代が多く、「若くて活気のある街」と言える。同区で出生した新生児は1346人(市内24区中最多)、15歳未満の人口は1万7380人(同3位)と出生~就学期の児童数が多いことが特徴だ。

 淀川区では、妊娠期の「妊婦教室」「プレパパママ教室」(わくわく教室)、子育て期の「4・5歳児施設訪問事業」、「こどもサポートネット」(小学生~中学生) などを通して、切れ目のない子育て支援「淀川区版ネウボラ」に取り組んでいる。

もと淀川区役所跡地の複合施設に誕生する市立図書館